日本発の映画が中国や英国でリメイクされ熱視線!

[ 2024年2月16日 18:50 ]

中国版「百円の恋」のポスター(C)New Classics Media Corporation
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 【佐藤雅昭の芸能楽書き帳】2014年12月20日に公開された安藤サクラ(37)主演の映画「百円の恋」(監督武正晴)が中国でリメイクされ、公開3日間で興行収入237億円を超える記録的ヒットを飛ばしている。東映と東映ビデオが明らかにした。

 松田優作さんの出身地である山口県で開催されている周南映画祭で、12年に新設された脚本賞「松田優作賞」の第1回グランプリ作を映画化したのがオリジナル版。武監督が足立紳氏(51)の脚本を料理し、不器用でどん底の生活を送っていた女性が、ボクシングと出合って変化していく姿を描いた。安藤の熱演もあって、同作品は第39回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、最優秀脚本賞など国内外合わせて21個の映画賞を獲得し、ロングランヒットを記録した。

 中国からのリメイク希望を東映と東映ビデオが快諾して、製作がスタート。タイトルは「ルーラーグンタン」(英題YOLO=You only live once)で、作品開発には足立氏と武監督、そして佐藤現プロデューサーが監修として参加。中国を代表するコメディエンヌである女優ジャー・リンが主演し、自ら監督も務めた。

 例年消費が活発となる春節期(旧正月、2月10~17日)の入口に当たる10日に中国全土で封切られると、12日までに2517万人を動員。11億8700万元(約237億円)の興収をたたき出した。

 これまで中国でリメークされた日本映画の最高興収は「ザ・マジックアワー」の約533・8億円で、2位が「鍵泥棒のメソッド」の約130億円。東映によると、順調に数字を伸ばしており、新記録も期待される。ちなみに現段階では日本公開の予定は決まっていないという。

 日本発では昨年11月29日に89歳で永眠した山田太一氏の小説「異人たちとの夏」を英国のアンドリュー・ヘイ監督(50)がリメイクし、日本でも「異人たち」のタイトルで4月19日に公開予定だ。88年に大林宣彦監督が映画化した名作を「さざなみ」(15年)や「荒野にて」(18年)などで知られるヘイ監督が浅草からロンドンに舞台を移して映像化に挑んだ。

 日本のアニメーションが米国などで普通に再映画化(時に実写版として)される昨今。小説、脚本を含め、今後も“日本発”のリメイク作品が増えていく可能性は大きそうだ。

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