カーネル・サンダース人形 虎日本一なら再び公開も 85年道頓堀川に投げ込まれる

[ 2023年9月15日 05:00 ]

日本KFCホールディングス関西オフィスに置かれているカーネル・サンダース人形
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 1985年の阪神タイガース優勝時に大阪・ミナミの道頓堀川に投げ込まれた「ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)」のカーネル・サンダース人形を、阪神が日本一になれば再び一般公開する構想が浮上した。

 現在は日本KFCホールディングス関西オフィス(大阪市福島区)に置かれているカーネル人形。14日の18年ぶりセ界制覇を受け、人形に関する対応を一任されている同社広報サステナビリティ推進部広報課の中川純一課長補佐は「優勝おめでとうございます。おめでたいこととしてカーネル人形のことも思い出していただきありがとうございます」と祝辞を“代弁”。さらに「あれから38年。日本一に向けて最後まで全力プレーを期待しています」と“投げ込み事件”以来となる日本一へエールを送った。

 阪神が21年ぶりリーグ優勝を決めた85年10月16日、大阪ミナミの繁華街、道頓堀にある戎橋でエスカレートしたファンが、橋の近くのKFC道頓堀店(現在は閉店)にあったカーネル人形を当時の主砲ランディ・バースに見立てて胴上げ。人形は道頓堀川に投げ込まれ行方不明になった。

 その後、チームは2003年のリーグ優勝まで長い低迷期に入ったため、ファンの間では「カーネル・サンダースの呪いでは…」とささやかれるようになった。09年3月、道頓堀川水辺工事の調査中、戎橋から約200メートル下流で人形は上半身、下半身が相次いで見つかった。修復作業を経て、KFC阪神甲子園店で10年3月から13年2月まで展示されて大勢のファンが見学に訪れたがそれ以降、一般公開はされていない。

 中川さんは「あくまで個人的にですが…」と断った上で「日本一になれば何とか皆さんにお披露目したい」とコメント。ただ、人形は全体的にひび割れがひどく、はげ落ちた部分がパラパラと落下することも珍しくないといい、動かすことは困難な状態。修復にあたった文化財保存機構の施設が山形県にあり、当然そこへの輸送も厳しい。「それでも何とか…」と他に手立てがないか算段しているところだという。

 トラ党にとってカーネル人形の“呪い”はまだ完全に払拭できていないという見方がある。人形投げ込み以降の03年と05年のリーグ優勝時は日本シリーズではいずれも敗れ、球界ナンバー1には届かなかったたたためだ。

 それだけに今度こそ日本一になって、完全に“呪い”が解けることはファンにとっての悲願。“解呪(かいじゅ)”御礼の参拝ができる機会が設けられれば、トラ党にとっては二重の喜びになりそうだ。

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