宮原華音 キックボクサーデビューを経て仮面ライダー再出演「お待たせしました」

[ 2023年8月18日 09:00 ]

鋭い眼光でファイティングポーズをとる宮原華音
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 【牧 元一の孤人焦点】4月にキックボクサーデビューした俳優の宮原華音(27)がテレビ朝日系の特撮ドラマ「仮面ライダーガッチャード」(9月3日放送開始、日曜前9・00)にレギュラー出演する。

 仮面ライダー・シリーズへの出演は配信ドラマ・映画「仮面ライダーアマゾンズ」(2016年~2018年)で、人間社会に潜伏する人工生命体「アマゾン」の駆除班員・高井望を演じて以来約5年ぶりとなる。

 宮原は「『アマゾンズ』でお世話になった田崎竜太監督が私の最近の出演作を見てくれていたようです。『アマゾンズ』の時は年齢的に私が下から2番目でしたが、今回は上から2番目で、女性の中ではいちばん上。フレッシュでキラキラした人たちと作品を作ることができて現場が楽しくて仕方ないんです」と喜びを表す。

 演じるのは、錬金術を悪用して暗躍する謎の集団「冥黒の三姉妹」の次女・クロトー。格闘能力に優れ、少女の姿をしている長女・アトロポス(沖田絃乃)、特殊な錬金術を使う三女・ラケシス(坂巻有紗)とともに、仮面ライダーガッチャードに変身する主人公の一ノ瀬宝太郎(本島純政)と対峙する。

 「クロトーは私が日常では使わないような言葉を口にします。撮影では相手を目で殺すくらいの勢い、一言一言で相手に圧を与える感じを心がけています。あとで映像で確認してみると、私の表情は本当に怖い。見てくれる子供たちが私のことを『怖いお姉さん』と恐れてくれたら正解だと思います。私たちが悪く見えれば見えるほど主人公が光ります」

 最大の見どころは、やはりアクションシーンだ。宮原は「仮面ライダーアマゾンズ」でも、最近出演した映画「妖獣奇譚 ニンジャvsシャーク」でも、その切れ味抜群の動きで見る人を魅了した。

 「クロトーは自分の良さを存分に生かせるキャラクターです。ほかの人たちは基本的に武器を使いますが、私は基本的に素手で、パンチとキックで戦います。見てくれる人たちに『彼女が本当にやってるの?』『吹き替えだろう?』『映像を早回しにしているのでは?』と疑われたらうれしいです。アクションができる女性はほかにもいますが、私はこの体格(身長170センチ)でできるとこが強みだと思っています」

 仮面ライダーへの思いも人一倍強い。オーディションに合格して「アマゾンズ」に出演した後も、シリーズの他作品に出演しようとオーディションを受け続けていたという。

 「私は小さい頃から仮面ライダーを見て育ったんです。『クウガ』(2000年)、『アギト』(01年)の頃から見始めて、いちばん強く印象に残っているのが『電王』(07年)です。田崎監督は『電王』もやっていたので、自分が好きだった作品の監督と一緒に仕事ができることの幸せをいま感じています。実は『V3』(1973年)を見た記憶もあるんです。小さい頃、母と一緒にレンタルビデオ店に行くと自分の意思で『V3』を借りていたそうです。V3が爆破の中を走って行くシーンにあこがれたことを覚えています。いまの業界に入って、仮面ライダーにレギュラー出演するのが夢で、17歳の時からずっとオーディションを受け続けました」

 俳優業の傍ら、今年4月には格闘技イベント「RISE」のリングでキックボクサーとしてデビュー。小学生の頃から続けている空手の実力を生かしながら1ラウンド39秒の衝撃KO勝ちを収めたことで、周辺にはプロ2戦目への期待も生じている。

 「でも、いまは100%の状態でお芝居に臨みたいと思っています。体形維持と心のケアのために練習は続けるつもりですが、けがをしないように対人練習と試合はしばらくお預けです」

 この1年はドラマの中の戦いだけになりそうだ。

 「ここ5年くらい、みなさんに『アマゾンズの続編は?』『仮面ライダーになりたい?』と言われて来ました。みなさんが期待してくれたからこそ、待っていてくれたからこそ、頑張ろうと思って今の私があります。お待たせしました。『仮面ライダーガッチャード』で私の戦いをご覧ください」と宮原は熱く訴えた。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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