猪木さんの闘魂注入ビンタで裕也さんの顔がひしゃげた!

[ 2022年10月4日 15:14 ]

アントニオ猪木さん(右)からビンタを受ける内田裕也さん
Photo By スポニチ

 【佐藤雅昭の芸能楽書き帳】アントニオ猪木さんが永眠した。猪木さんといえば、「闘魂注入ビンタ」がおなじみ。訃報を伝えるスポニチ本紙にも後輩記者を含む「注入プレーバック写真」がズラリ並んでいたが、どれもが懐かしい。

 筆者自身は未体験だったが、目の当たりにしたことはある。2014年11月17日のことだ。ロック歌手の内田裕也さんの75回目の誕生日パーティーでの一コマ。東京・代官山のレストランで開かれた祝宴の目玉パフォーマンスだった。

 その時の1枚も「猪木さん死去」を報じた紙面を飾っていて、それを見て一気に8年前にタイムスリップ。ついきのうのことのように記憶がよみがえった。

 裕也さんは筋金入りのロックンローラー。しゃれっ気たっぷりに「75」歳を「69(ロックン)+6(ロール)」と分解させた誕生会には堺正章(76)、女優の高岡早紀(49)、滝田洋二郎監督(66)らが祝福に駆けつけて盛会。「芸能界で長生きするにはヒット曲を出さないこと」という、堺じゃなければとても口に出来そうにないユニークな乾杯の音頭で宴が始まった。

 さまざまな趣向が凝らされたが、猪木さんの登場でボルテージは最高潮に達した。

 「手加減するべきか、しないべきか」

 そう言って笑わせた猪木さんは、右手で「ビシッ」といい音を立てて闘魂を注入。「よろめいてなるものか」と、裕也さんは後ろから支えてもらっていたが、それでも衝撃は大きく、ひしゃげた顔が11月18日付の芸能面に大きく載った。

 「内心ぶるった。非常に効きました。鼻血が出るんじゃないかと思った」

 左頬を紅潮させながら裕也さんは“体験談”を口にしたが、その表情は満足げ。「SMクラブやら、金やら、変な国会議員が多い中、猪木さんは日本が誇る格闘家にして政治家。ぜひ外務大臣になってほしい」と、その当時、参院議員だった猪木さんに返礼のスピーチを送った。

 その後も都内ホテルの喫茶ルームで裕也さんと“お茶”していたら、別の席に猪木さんがいて、裕也さんと一緒にあいさつに立ったりして不思議な縁を感じたりもする。

 裕也さんも19年3月17日に生涯を閉じた。くしくも猪木さんと同じ79歳。今頃は天国でどんな会話を交わしているだろうか。

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2022年10月4日のニュース