乙武洋匡氏 教師間のいじめは「氷山の一角」 教員時代に自身も経験

[ 2019年10月20日 11:16 ]

乙武洋匡氏
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 作家の乙武洋匡氏(43)が20日放送のフジテレビ「ワイドナショー」(日曜前10・00)に出演。神戸市立東須磨小の教諭4人が同僚4人をいじめていた問題について、元教員の立場として教師間のいじめは「氷山の一角」だとし、自身の経験も明かした。

 乙武氏は「どうしても世間の方は教師の方は品行方正であるというイメージを持たれると思いますが、私を含めて、教員経験者、現役の先生方は『なんで、今さら騒いでるの?』って思っている。こういうものは氷山の一角。ここまで度を越して犯罪、法に抵触しているところまでやっているのはそこまで多くないにせよ、教師間のいじめのようなものはどこにでもある」とキッパリ。

 自身も小学校で3年間教鞭をとった経験がある乙武氏。「(自身も)ここまでひどくはないですけど、赴任した4月1日に校長室に呼ばれて、『こうして乙武先生がいらっしゃることを快く思ってない人もいるので気を付けてください』って言われたんです。『気を付けて!ってどういうこと?』って思って…。実際、4月に歓送迎会でごあいさつしたら、とある女性教師の方に『どうせ腰掛けなんでしょ?』って(言われた)。一般的に教員の方は60歳の定年まで勤めあげるのが一般的なのが、私の場合、3年契約という特別な契約形態というのもあったと思うけど、思っていても言うかね?って」と自身の経験を吐露。さらに「自分は担任している教室で夕方仕事をとしていると、わざわざその先生が3階まで上がってきて、『職員室で先生たちがあんたの悪口言ってるわよ!』ってことを(言われた)。僕もこの性格だから、悪く言われることはあると思いますけど、あえて言いに来るかね?って」と苦笑した。

 ダウンタウンの松本人志(56)も「何それ…」と絶句。「乙武さんの例の事件前のことでしょ?後ならもっと言っていいですけど」とイジリつつも「凄いですね」とあ然とした。乙武氏は教師は聖職者と言われるが「子どもに対してより良く育ってほしいとか、分かりやすく勉強を教えたいとは皆さん思っています。それと、どの職場でもある人間関係は別」と言い切った。

 今回の問題が大きくクローズアップされているが、「僕らがこうしていじめをした加害者を批判して終わっては第2、第3の事件は起きる。今後起こさないようにどうしたらいいかと考えたい」と乙武氏。「現場にいた経験としては、職員室がブラックボックスなりがち。外から見えないのでやりたい放題になってしまう。だったら、もう少し、教員免許の資格の適用を緩めていろんなバックグラウンドの方を教える側に入れていくだとか、地域のパスを持った方ならいつでも学校に入っていいんですよ!みたいな感じで、しょっちゅういつどこに保護者がいるかわからないような感じにするといい」と改善案を提示した。

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2019年10月20日のニュース