「西郷どん」大河超異例の日本語字幕にネット反響 ロケ地・奄美大島の雰囲気生かす

[ 2018年5月13日 20:00 ]

大河ドラマ「西郷どん」で奄美大島の女性・とぅまを演じる二階堂ふみ(C)NHK
Photo By 提供写真

 俳優の鈴木亮平(35)が主演を務めるNHK大河ドラマ「西郷どん」(日曜後8・00)で、13日放送分の第18話「流人 菊池源吾」から日本語字幕が導入され、奄美言葉に標準語字幕が付いた。1963年にスタートした大河ドラマの歴史の中で、日本語のセリフに日本語字幕が付くのは極めて異例。

 冬の錦江湾に身を投げた吉之助(鈴木)は奇跡的に生き返るが、藩命により菊池源吾という名で密かに奄美大島に流される。この回から物語の舞台は鹿児島・奄美大島に移動。女優の二階堂ふみ(23)演じる島の女性・とぅま(愛加那)ら現地の人々が標準語から遠い奄美の言葉を使い、そのシーンに字幕が付いた。

 冒頭から、良き相談相手・ユタ(秋山菜津子)と、とぅまの会話で「もうすぐお前の夫がやってくる 海の向こうから」「私の夫が?」「しかし災いも連れてくる」「災い…」と標準語字幕が表示された。

 インターネット上には「奄美の言葉は薩摩ことばより分からない。字幕が付くのはありがたい」「このドラマ、方言に対するこだわりは凄いと思う」などの書き込みが殺到。反響を呼んだ。「薩摩ことばにも字幕が欲しい」などの要望もあった。

 沖縄を舞台とした93年の「琉球の風」(主演・東山紀之)は、セリフをほぼ標準語にして字幕を使うことはなかった。同局関係者は「今回もセリフを標準語に近づけることを検討したが、ロケ地の奄美大島の良い雰囲気を大事にするため、奄美の言葉をそのまま使用することにした」と説明した。

 二階堂は撮影前、方言指導者のもとで特訓し、地元女性になり切った演技を全開。「島の方々の気持ちや見えない力みたいなものに助けられながら撮影させていただいた」と話している。

続きを表示

2018年5月13日のニュース