押井守氏 映画監督志望学生に“秘策”伝授「違うジャンルで立派な人に」

[ 2016年4月16日 17:25 ]

早大で特別講義を行った押井守監督

 押井守監督(64)の最新作「ガルム・ウォーズ」(5月20日公開)が16日、東京・早稲田大学の大隈記念講堂で上映され、押井監督と日本語版のプロデューサーを務めた鈴木敏夫氏(67)が「映画のすべて マスターズ・オブ・シネマ」と題した特別講義を行った。

 映画業界を目指す学生を中心に、約600人が聴講。「日本の実写映画が斜陽化しているが、どうすれば盛り上げられるか?」という質問に、同作をカナダとの合作で完成させた押井監督は「邦画にこだわる必要はなくなっている。日本人の監督が日本人に向けて作る必要はない。大変なのは映画を作る際にはついて回るもの。ただ、国境を越えて成立する物語を持っているかが重要」と持論を展開した。

 さらに、「映画の仕事がしたい人の半分以上は、監督になりたいはず。監督は映画の顔で最高責任者ではあるけれど、監督のやる仕事は全体の一部でしかない。そのハードルはすごく高いので、まずは現場に関わる人間になりなさい。現場を知った上で何をやりたいか考えればいい」とアドバイス。その上で、「それでも監督をやりたいのなら、とっておきの方法がある。小説でも漫画でも何でもいいから、違うジャンルで立派な人になりなさい。そうすれば、確実に1本は撮れる」と冗談めかしながら“秘策”を明かしていた。

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