三木たかしさん七回忌 五木ひろし、石川さゆりもCD化意欲

[ 2015年5月9日 07:22 ]

三木たかしさんの遺影を前に「津軽海峡冬景色」を献歌する石川さゆり

 テレサ・テンさんの「つぐない」などで知られ、09年に他界した作曲家の三木たかしさん(享年64)の七回忌が8日、都内で開かれ、200人が列席した。「改めて三木たかしを聴く会」と題し、初めて遺作曲が披露された。今後さまざまな歌手に歌われ三木作品が再び歌謡界を彩ることになりそうだ。

 会の途中、6曲の未発表音源が流れた。自身が歌声を入れていた「あなたが帰ったその後に(仮)」は切なく、「泣き出しそうな孤独(仮)」は明るい作品。ジャンルを超えて数々の名曲を残した三木さんらしい、バラエティーに富んだ曲だった。

 死後に恵理子夫人(39)が譜面を整理すると、未発表作は331曲あった。会の発起人の一人で音楽評論家の小西良太郎氏(スポニチ本紙OB)は、「たかしが“音がキラキラ降ってくる、今ならどんな曲でも書けそうな気がする”と言って、遺(のこ)していった曲がたくさんある。まだ死んでいない三木作品をなんとか世に出したい」と切望した。今年に入り、厳選した39曲の本格的なデモ音源を録音し、その中の6曲がこの日公開された。

 歌い手も遺作を歌うことに強い気持ちを示した。三木さん作曲「凍て鶴」を献歌した五木ひろし(67)は「作品は絶対に生き続ける。“遺っていた曲”じゃなく、“生きていた曲”。我々が歌って世に送り出すことが大事」。「津軽海峡・冬景色」の石川さゆり(57)も「私もCDにしていない作品がある。スタッフと話し合いたい」

 レコード会社には39曲のデモ音源入りCDが配られた。早ければ1年以内に三木作品が歌謡界に帰ってくる。

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