津川雅彦 持論展開 日本映画が世界市場に出て行けないワケ

[ 2015年2月1日 18:34 ]

「0.5ミリ」で特別大賞を受賞した津川雅彦

 俳優の津川雅彦(75)が1日、横浜市内で行われた第36回ヨコハマ映画祭で映画「0.5ミリ」で特別大賞を受賞し、授賞式に出席。日本映画界の発展に持論を展開した。

 映画ファンの投票で選ばれる賞ということで、「ファンの皆さんが選んでくださるので、僕らにとっては嬉しい賞。そこらの映画批評家からもらったんじゃ、嬉しくない」と他の賞レースにチクリ。75歳での受賞に「こんなに嬉しいことはない」と感激しつつも、主演男優賞を受賞した綾野剛(33)を引き合いに「綾野くんは若くして主演男優賞ですか、僕なんか助演男優賞をもらったのが41歳ですよ」とちょっかいを出し、笑わせた。

 投票の2位には昨年11月に他界した高倉健さんが入った。「高倉健さんよりご支持をいただいたというのも光栄。高倉さんもあの世から良かったねって言ってくれていると思う」。「皆さんの心に芝居がどれだけ届くがを大事にして70年。尽きることはありません。まだまだいっぱい課題がある。役者は台詞さえ覚えられれば101歳の役だってある。(これからも)身体が続く限り(続ける)」と力尽きるまで役者人生を全うすることを誓った。

 司会者とのクロストークでは「日本人はハリウッド映画を勉強しなかった。それが世界市場に出て行けない一番の理由」と日本映画界への憂いを吐露。「セリフが多いのはダメ」と人気ドラマを引き合いにジョーク交じりを飛ばすと、「マンガはキャラクターだけで見ていて面白いからいい。(日本映画は)脚本家がキャラクターを描かない。ストーリーによってキャラクターがどんどん変わっちゃうんです。これは稚拙な証拠。ハリウッドを勉強しないといけないなとつくづく思っています」と持論を展開した。

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2015年2月1日のニュース