ベルリン映画祭で「小さいおうち」上映 山田監督「願いかなった」

[ 2014年2月15日 10:08 ]

 第64回ベルリン国際映画祭で14日(日本時間15日)、コンペティション部門に出品している山田洋次監督の新作「小さいおうち」が上映され、出席した山田監督と女優黒木華さんに拍手が送られた。

 上映後、登壇した山田監督は「昨年『東京家族』がここで上映された時は出席できませんでしたが、送ったメッセージで『次の作品が上映され、行けることを願っている』と申し上げた。(受賞するかどうかよりも)願いがかなっただけで、もう十分です」と語った。

 映画は、作家中島京子さんの直木賞受賞作が原作。昭和初期から終戦にかけて、中産階級の家に奉公した女性が見た日常と、その家の「奥様」の道ならぬ恋を描いた。

 上映に先立つ記者会見で山田監督は「僕は日本が戦争中のことを知っている最後の世代かもしれない。あの時代の市民生活について語り残さなければいけないと強く思いました。人類が二度としてはいけない大変な悲劇はこれから100年、200年も語り続けなきゃいけない」と語った。

 今回のコンペ部門は20作品で最高賞「金熊賞」を競う。審査結果は15日(同16日)の授賞式で発表される。(共同)

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2014年2月15日のニュース