板東英二 モヤモヤ謝罪会見…植毛「経費」と思った

[ 2013年11月11日 06:00 ]

泣きながら会見する板東英二

 個人事務所に約7500万円の申告漏れがあった影響で休業状態にあったタレントの板東英二(73)が10日、大阪市内で「植毛のお金は経費と認められると思っていた」などと釈明した。脱税疑惑は否定し、問題視された取引先への架空外注などはなかったとしたが、具体的な金額や内容を問われると「公表できない」と沈黙。報道陣の質問に対する回答も“回りくどい言い方”に終始し、疑問の残る会見となった。

 約100人の報道陣が詰めかけた会見場に、グレーのスーツ姿で登場した板東。大きく息を吐き出して、「個人と事務所のお金を1人のスタッフが管理していたため、丼勘定になっていた。不徳の致すところ」と深々と頭を下げた。

 申告漏れの一部には、「お気づきの方もいると思うが、実はタレント生活の約20年、植毛をしていた。カツラは経費で落ちると聞いていたので、ヅラがいいんだから植毛もいいだろうと」と釈明。「相手もいることなので」と具体的な内容は明かさなかったが、「かなりの金額…。無知でした」と汗を拭った。

 問題視されているのは所得隠しの手口。これまでに報道された取引先への架空外注や貸し付けなどについては同席した河原誠弁護士が「なかった」と否定した。しかし、「貸し付けで回収できなかった数百万円が申告漏れとなっているのでは」といった指摘には「税務署の具体的な内容に入ってくる。公の場でお話しすることはできない」の一点張り。板東も「そう思われたのであれば、私の常日頃の言動が、そのような形で表れたのかな」と否定せず、約45分の会見で何度も「見解の相違」と繰り返した。

 “回りくどい言い回し”は最後まで目立った。問題発覚から会見まで10カ月の時間がかかったことは「野球の血が流れているので、プロ野球のシーズン中に私ごときのことで…」と説明。「以前から金銭に執着する発言が見られたのでは」との質問には「幼少時の極貧生活が理由」と涙ながらに訴える場面もあった。

 板東の個人事務所「オフィスメイ・ワーク」は昨年12月、名古屋国税局から取引先への架空外注費約5000万円を含む所得隠しを指摘された。修正申告は済ませたが、今年3月までに全番組が降板か打ち切りとなっている。同事務所は財務処理を残し、この日までに閉鎖。板東は「これで、みそぎ、となるとは毛頭考えていないが、どんな仕事でもやりたい」と意欲。復帰の場は在阪のラジオ局が最有力だが、「どこの局も何のお言葉も聞いていない」とした。

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2013年11月11日のニュース