藤本さん最期までダンディー 見舞い“謝絶”夫人が明かす

[ 2012年11月3日 06:00 ]

しめやかに営まれた故藤本義一さんの告別式

 10月30日に肺炎のため79歳で亡くなった直木賞作家で司会者としても活躍した藤本義一(ふじもと・ぎいち、本名ふじもと・よしかず)さんの葬儀・告別式が2日、兵庫県西宮市内で営まれた。

 喪主あいさつで統紀子夫人(77)は、藤本さんが1カ月前に自宅トイレで倒れ、入院した時のやりとりを回想した。「見舞いに行っていい?と言ってくださる方々がいたので、本人に聞くと“いらない”と。やっぱり疲れた自分を見ていただきたくなかったんだと思います」と告白。周囲に“だて男”のイメージを残し、最期まで自身の美学であるダンディズムを貫いて旅立ったことを明かした。放送作家の新野新氏(77)は弔辞で、「キラキラ光るオールマイティーだった。人にやさしく、座談は面白く、弱い者を思いやるあなたの元に多くの人が集まった」と称えた。

 ロック歌手・内田裕也(72)も女優の富司純子(66)やタレントの上沼恵美子(57)ら約1000人とともに参列。「意外に思われるかもしれないけど、家族ぐるみの付き合いで、よく一緒に飲んだ」と明かした。ジョー山中さんや安岡力也さんに続き、先月末には桑名正博さんの葬儀に参列したばかり。「フラフラだよ。これだけ続くと、さすがにロックもまいっちゃうよね」と、相次ぐ悲報に肩を落とした。

 藤本さんの棺には、愛飲したたばこ「ショートピース」、帽子、腹巻き、書きかけの最後の原稿、ペン、直木賞作「鬼の詩」、競馬好きにちなんで馬券などが入れられた。

 ▽主な参列者 富司純子、コシノヒロコ、上沼恵美子、西川きよし、浅川美智子、赤井英和、浜村淳、ぼんちおさむ、内田裕也、扇千景、新野新、大森一樹、遙洋子、安藤孝子、大村崑、桂福団治 (敬称略、順不同)

続きを表示

この記事のフォト

2012年11月3日のニュース