島津悦子が歌う 吉岡治さん“最後のメッセージ”

[ 2010年9月5日 09:11 ]

弦哲也さん(左)とヒット祈願を行う島津悦子

 8月25日にキングレコードからニュー・シングル「涙の河」(詞・吉岡治、曲・弦哲也)を発売した演歌歌手・島津悦子(48)が4日、東京・大田区の田園調布八幡神社で新曲ヒット祈願&歌唱奉納を行った。

 同曲は、今年5月17日に死去した作詞家の吉岡治さん(享年76)が亡くなる3週間前に書き上げた命のメッセージに、作曲家・弦哲也さんがメロディーを付けた作品。夢を持って生きていけば、きっと幸せにたどり着ける――という希望の歌だ。

 同神社は、毎年、カラオケ奉納を行っており、この日と翌5日の両日、例大祭「秋祭り2010」を開催。同神社は、第2次世界大戦のとき、同所で祈願して出征した兵士たちは全員が戦死することなく無事帰還したそうで、「武運の神様」と呼ばれている。島津は「私も『武運の神様』にあやかって、『涙の河』を大ヒットさせたいと思い祈願させていただきました」と話した。

 新曲を作曲した弦哲也さんと一緒にヒット祈願を行った後、境内で新曲と同カップリング曲「鹿児島(かごんま)の恋」(詞・吉岡治、曲・石田光輝)=日本作曲家協会音楽祭2010 ソングコンテスト・グランプリ曲=を披露。「『涙の河』は、生きていれば苦しいこと、つらいことがたくさんあるけれど、夢を持って生きていけば、きっと幸せにたどりつけるという希望の歌。これからの島津悦子の歌手人生において大変大きな意味を持ってくる作品になると思います」と話した。

 弦さんは「この歌は人生哀歌、人生賛歌で、人生というのはせつないね、人生というのは素晴らしいねという二つの思いがこもった歌。島津さんはやわらかく、ソフトにさりげなく二つの表情を見せながら歌ってくれていて、非常に説得力のある歌になっていると思います」と絶賛した。

 島津は「吉岡先生の遺作になってしまいましたが、その詞の一言一言に、一行一行に吉岡先生のとても深い思い入れがあって、あまりにもその思いが深すぎたので、どうやって表現したらいいか悩んでしまった時期もありました。それでもいまは吉岡先生の最後の命のメッセージを心を込めて全国の皆さんにお届けできたらいいなと思っています。この素晴らしい作品を自分の代表作にしたいですし、大ヒットさせてお礼参りでまたこの神社に来たい」と話していた。

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2010年9月5日のニュース