地デジにして!草なぎ剛ら銀座をパレード
テレビの地上デジタル放送(地デジ)の完全移行までちょうど1年となった24日、東京・銀座で「地デジカ大作戦」と題するパレードが行われた。普及推進メーンキャラクターの「SMAP」草なぎ剛(36)をはじめ、地デジ化応援隊の北島三郎(73)と萩本欽一(69)が練り歩いてアピール。ただ、依然として1100万世帯が地デジ化対策に対応しておらず「地デジ難民」が生まれる可能性が懸念されている。
草なぎ、北島、萩本の国民的人気者が「地デジ化まであと1年です!」とパレードの先頭でPR。地デジ推進キャラクター「地デジカ」のぬいぐるみを手に笑顔を振りまくと、買い物客らが続々と詰め掛けた。黄色のTシャツが約120メートルも続く大行列。気温35度の暑さを上回る熱気で、銀座・有楽町の約630メートルを約20分かけて練り歩いた。
あまりの暑さに萩本はぐったり気味で「大丈夫?」とファンに声を掛けられると「大丈夫じゃないです」と苦笑い。草なぎは「僕が初めてテレビに出たのが萩本さんの番組。一緒に地デジ化をPRするのは緊張します」と感慨深げだった。
パレード前に帝国ホテルで行われたパーティーでも、北島が作曲した「地デジで元気!音頭」(作詞よしのよしろう)を披露するなど大盛り上がり。しかし、地デジ化は問題が山積みで浮かれていられない。
総務省によると、地デジ対応受信機の世帯普及率は3月時点で約83・8%と高率。だが、都心部での電波受信が難しい「ビル陰」の対応の遅れなどが深刻なため、受信機を保有しながら視聴できない世帯は5・3%もあり、全国で約22%にあたる約1100万世帯が未対応の状況だ。
来年7月24日の移行日の普及率100%について、総務省幹部も「楽観視できない」と話しており“時間切れ”になる懸念も。また、総務省の計画では、同年6月30日でアナログ放送の通常番組を止めることになっているが、民放連の広瀬道貞会長がギリギリまで通常放送を続ける考えを表明。送信側の足並みの乱れも浮上し、不安材料は残っている。
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