「チーム・バチスタ」海堂氏に110万円賠償命令

[ 2010年1月18日 15:58 ]

ブログの記載をめぐる名誉棄損訴訟で賠償命令を受け、記者会見する作家の海堂尊氏

 医療現場を描いた「チーム・バチスタの栄光」などの作品で知られる作家で医師、海堂尊氏によるブログで名誉を傷付けられたとして、日本病理学会副理事長の深山正久東大大学院教授が330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は18日、110万円の支払いを命じた。

 海堂氏はブログで、深山教授らが厚生労働省と癒着して不当な研究費を受けたと主張したほか、「Ai(死亡時画像診断)導入に反対の立場で、Aiの普及、発展を阻害してきた」などと指摘したが、畠山稔裁判長は「いずれも真実と認める証拠はない」と判断、名誉棄損に当たると認定した。
 判決によると、海堂氏は「Ai反対派の病理学会重鎮がAiの研究??」「学会上層部と官僚の癒着による学業業績剽窃事件」などと題する文章をブログに載せた。
 判決後に記者会見した海堂氏は「Aiは解剖率が低い日本の『死因不明社会』の解決策になると信じるからこそ批判をした。反論は裁判所ではなく、学会などのアカデミズムの場で行ってほしかった」と述べた。

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2010年1月18日のニュース