森光子 「放浪記」舞台で米寿祝い

[ 2008年5月10日 06:00 ]

「放浪記」の特別カーテンコールで、米寿の祝福を受ける森光子(中央)

 女優の森光子が、福岡・博多座で主演舞台「放浪記」を上演中の9日、88歳の誕生日を迎えた。特別カーテンコールでは共演者、観衆から“米寿”の祝福を受け、開演前には福岡ソフトバンクホークスの王貞治監督(67)から祝電が届いた。森は「年を取りたくないと思っていたけど、世界一の長寿国日本だからやっぱり幸せ」と喜びを語った。

【森光子


 「“別に”と言う人もいましたが、私は“別に”じゃなく本当に幸せです」と沢尻エリカ(22)の騒動を引き合いに出し、貫禄たっぷりに喜びを表現。「放浪記」を上演中に誕生日を迎えたのは、1971年(昭46)の東京・芸術座公演以来だ。

 観客1500人の大きな拍手が響く中、特別カーテンコール。「ハッピーバースデー」の歌をバックに、共演者からバラの花を1本ずつ受け取ると、満面の笑み。観客からの「おめでとうございます!」の祝福に、両手で“投げキス”をしながら応じた。

 親交の深い王監督からは祝電と大きなチーズケーキが届いた。「全員でお祝いしながら食べられるように」と、出演者、スタッフ分の150個に切り分けられていたという。王監督からの花束も特別カーテンコールで受け取り「絶対優勝していただきたい」とエール。14日には、ソフトバンク―西武戦が行われるヤフードームに足を運び、直接応援するという。

 放浪記は2月23日に上演1900回に達し、この日は1942回目。来年5月に東京・帝国劇場で2000回達成予定。森は「具体的に考えすぎず、その日がくるのを静かに待ちたい」と、自然体を強調した。

 終演後の取材では「放浪記をいつまでやるのか、どこかで他の方に(主役を)譲るのか、(そんな思いを)抱いたまま死んでしまうのか。ジョークですけど、頭をよぎることがある」と、報道陣をドキッとさせる発言も。その上で「できればもうちょっと元気で続けたい」と意志は固い。

 健康の秘けつである日課のスクワットも披露。「ほら、こんなにできるんですよ~」と身軽で丈夫な体を見せつけ、“まだまだやれる”と言わんばかりの笑顔を見せた。

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2008年5月10日のニュース