【ボクシング】重岡銀次朗左ボディーで2回KO勝ち 試合直前の相手変更何の 貫禄示すV2成功
プロボクシングIBF世界ミニマム級タイトルマッチ 王者・重岡銀次朗《12回戦》同級6位ジェイク・アンパロ ( 2024年3月31日 名古屋国際会議場 )
プロボクシングIBF世界ミニマム級王者・重岡銀次朗(24=ワタナベ)が代役挑戦者の同級6位ジェイク・アンパロ(26=フィリピン)を2回KO1分15秒で下し2度目の防衛を成功。3戦連続KO勝利となった。
試合直前のアクシデントにも動じず、銀次朗がさすがの貫禄を示した。立ち上がりから左ジャブで組み立てながら、2回に左ボディーをたたき込み相手に10カウントを聞かせた。
当初は、同級9位アルアル・アンダレス(24=フィリピン)の挑戦を受ける予定だったが、アンダレスが腹痛や、めまいなどの体調不良を訴え26日に欠場を発表。自身も25日に相手変更を知り「生きた心地がしなかった」と試合6日前の出来事を振り返る。
直前の相手変更となったが、この試合に向けてはIBF世界ライトフライ級3位でWBOアジア・パシフィック同級王者ジェイソン・バイソン(24=フィリピン)ら強豪選手とスパーリングを重ねてきた。「アンダレス対策も特にやっていなかった。あくまで自分のボクシングを高めるためだった」。アクシデントにも動じない強さを備えた。
負けられない理由があった。今月17日に日本ライトフライ級ユース王者の坂間叶夢さんが急死。坂間さんの最後のスパーリング相手を務めた銀次朗にとって驚きは大きかった。「階級も近し、他の選手とは違う特別な思いを感じていた。坂間選手の気持ちを一緒に乗せて戦えたら自分も心強い」。両拳に戦友の思いを乗せながら2度目の防衛を成功させた。
この勝利で生涯無敗を継続。目標とする具志堅用高の持つ日本最多の13連続防衛記録にまた一歩近づいた。「防衛し続けるのであれば一回でもこけられない。負けたことがないことは、逆に防衛回数を塗り替えるための武器にもなると考えている」。負けられない、見えない重圧と常に戦いながら、一戦一戦確かな強さを手にしている。
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