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ミドル級2冠王者の国本陸がKO防衛「まず国内で一番強い選手に」

[ 2024年3月31日 15:36 ]

日本&WBOアジアパシフィック・ミドル級タイトルマッチで挑戦者の可児(左)に強烈な右ボディーを入れる王者の国本(撮影・椎名 航)
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 ボクシングイベント「3150FIGHT vol.8」が31日、名古屋国際会議場で開催され、日本&WBOアジアパシフィック(AP)ミドル級(72・5キロ)タイトルマッチは2冠王者の国本陸(六島)が日本同級1位の指名挑戦者・可児栄樹(T&T)を6回1分53秒、TKOで下し、日本王座3度目、WBOAP王座初の防衛に成功した。

 「正直しんどい試合だった。相手が僕のことを凄く研究している感じで。ナメていたわけじゃないけど、もっとハングリーに練習しないといけない」

 TKO勝利にも国本は反省の言葉を並べた。「オッシ!オッシ!」。ガードを高く保ち一発一発のパンチに気合を込めて左右のボディー、そしてガードの上からでもワンツー、左フックを叩きつける。着実にダメージを与え続け、4回あたりまでに可児の顔はやや赤黒く変色していた。

 決着の6回は右ストレートが相手の顎をかすめるようにヒット。足元をふらつかせた相手をコーナーへ追い込み、右を上から叩きつけるように打ち下ろし、ダウンを奪う。「細かいパンチを打っていこうとして出したワンツーです。効いたと思ったら、すぐにいきました」。再開後に連打でレフェリーストップを呼び込んだ。

 当初、この試合は英興行大手「マッチルーム」による8人制トーナメント「PRIZE FIGHTER」の1回戦に組み込まれた。だが同トーナメントは延期となり、優勝賞金100万ドル(1億5000万円)、KO賞10万ドル(約1500万円)というビッグマネーをつかむチャンスは消えた。国本は「トーナメント中止でエーッと思った時もあった。でも目の前の試合に集中していかないと」と反省しきり。

 今後について「まず一戦一戦クリアして東洋のベルトを巻いて、アジア3冠を目指したい」と目標を語った。プロ唯一の黒星は21年5月、現在は東洋ミドル級王座を保持する竹迫司登(ワールドスポーツ)に喫したものだ。「竹迫さんともう一度やりたい。きょうの試合内容ではまだ無理やなと思うけど。そこを目指して頑張りたい」と精進を誓った。

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