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高山に朗報!?対戦相手、減量しすぎ…持参の計器に誤差

[ 2013年12月3日 05:30 ]

計量をパスしガッツポーズの高山

IBF世界ミニマム級タイトルマッチ 王者・高山勝成―同級6位・ビルヒリオ・シルバノ

(12月3日 大阪・ボディメーカーコロシアム)
 試合用トランクスと同じ黒基調のパンツで公開計量に臨んだ高山勝成(30=仲里)はリミットを100グラム下回る47・5キロで一発クリア。地元・大阪の観衆に笑顔でアピールし「いい試合を見せます。会場でテレビで、ぜひ見てください」と奮闘を誓った。

 直後に耳を疑うような場面があった。ビルヒリオ・シルバノ(23=フィリピン)はなんとリミットを1・2キロも下回る46・4キロ。挑戦者陣営によると、母国フィリピンから持ち込んだ計量器に約1キロの誤差が生じていたという。この日朝、持参の計量器では47・6キロ、ちょうどリミットだった。極端に頬がこけ、肌もカサカサに乾き、減量に苦労した様子の本人は「ちょっとショックです。自分でも驚いた」と苦笑い。ライトフライ級が主戦場で、ミニマム級の試合は初めて。世界挑戦、海外遠征も初めて。未体験のことばかりで戸惑いもある中、大きな誤算で無駄に体力を消耗した。

 挑戦者の失策は王者にとって朗報だが、高山は表情を引き締めた。「リングに上がる時には体が大きく膨らんでいるはず」。23歳と若い挑戦者の回復力を警戒し、油断はない。計量後は常温のスポーツドリンクで喉の渇きを潤した。夕食には、うなぎ、しゃぶしゃぶ、サムゲタンを食べ栄養補給。4年半ぶりに国内リングで戦える喜びをあらためてかみしめた。なにしろ海外を拠点に活動した過去5戦はレトルトのおかゆ、インスタントの味噌汁、ようかんがスタミナ補給食だった。大好きな半身浴ができないなど海外では不便が多かった。環境が整う国内開催で調整は順調。武者修行の成果を披露する準備は整った。

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