ソフトバンク入団した山川 その背景は… 「年齢」と「評価」2つの面でラストチャンス

[ 2023年12月20日 06:00 ]

ソフトバンクのユニフォームに袖を通した山川(撮影・中村 達也)
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 【担当記者が見た決断の背景】不祥事による「みそぎ」のために西武に残留するか、それとも新天地でプレーすることを選ぶか。決め手となったのは、30歳を過ぎた選手が過ごす1年という時間の長さだ。

 11月に32歳になった山川は20年に右足首捻挫、21、22年にもいずれも太腿肉離れで長期離脱を経験した。度重なる故障により、体について考える時間が増え「寝たら治る20代とは回復力が全く違う」と実感していた。30歳を過ぎてから試合前のストレッチは重要となり、ナイター後も自宅に専属トレーナーを呼んでケアした。残りのプロ野球人生と体の状況を計算して「年齢的にFAするのは今年がラストチャンス」と宣言することを決めた。

 もう一つの理由は評価だ。本塁打、打点の2冠王に輝いた昨オフ、山川は西武から4年契約を提示されるも固辞して単年契約を選んだ。今季は不祥事でほとんど試合に出られなかったため、年俸2億7000万円から減額制限いっぱいとみられる大幅減俸の単年契約を提示されていた。

 西武の立場からすれば昨オフまでの「評価」が下がるのは当然だ。一方のソフトバンクは4年総額12億円。V奪回の切り札として高い評価を受けた32歳が「ラストチャンス」を選ぶのも仕方なかった。 (西武担当・福井 亮太)

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