斎藤佑樹氏が道産子球児指導…シンポジウム「夢の向こうに」にパネリストで参加

[ 2023年12月16日 21:35 ]

高校生にアドバイスを送る斎藤氏
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 プロ野球の現役選手やOBらが高校球児に技術指導を行うシンポジウム「夢の向こうに」が16日、エスコンフィールド北海道で開催された。元日本ハムの斎藤佑樹氏(35)が初めてコーディネーターを務め、道高野連加盟校の野球部1、2年生に熱血指導。投手には、プロ野球のデータに基づいた約1時間の講義を行うなど、自らの経験のすべてを還元した。

 道内81校、約400人の高校球児が、斎藤先生の“授業”に目を輝かせた。日本ハムのユニホームを着用した斎藤コーディネーターが、グラウンド上で選手一人一人に優しいまなざしを送る。時折、声をかけながら、自身の経験を伝えた。

 「高校野球とプロ野球が手を組んで、日本の野球界のために行われるイベントに参加できてうれしく思います。彼らが学ぶ姿が一生懸命で、本当に勉強になりました」

 特別講義も実施した。この日のために斎藤氏が自ら収集したプロ野球のデータを基に、約1時間、投手を対象に熱弁を振るった。苫小牧東の原煌紀(2年)は「高めの空振り率が高いということを聞いた。新しい発見があり、凄く勉強になりました」と笑顔で感謝した。

 06年夏の甲子園で、早実のエースとして全国制覇。早大を経て、10年間、故障と闘いながらも日本ハムでプレーした。プロの世界に身を置いた者として、「今の高校球児では知り得ないデータを伝えることで、早くレベルアップできればと思った」との願いも込められた。次世代のため、そして球界発展のために労力は惜しまなかった。
 斎藤氏にとっても、実りの多い時間となった。「頭の中を整理して、高校球児に伝えるのは初めての経験でしたけど、今の野球界を勉強するきっかけになり、トレンドを知るいいきっかけになった」。道内の球児たちは、この日の教えで実りある春を迎えるはずだ。

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