決勝弾&5打点のソフトB・近藤 柳田と打撃4部門ジャック 打率、本塁打、打点、出塁率で3位以内に

[ 2023年8月6日 05:01 ]

パ・リーグ   ソフトバンク11-6日本ハム ( 2023年8月5日    エスコンF )

<日・ソ>ハニーズ達とポーズを決める近藤(撮影・高橋 茂夫)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクは5日の日本ハム戦で、今季初めて5番で起用された近藤健介外野手(29)が、同点の6回2死一塁から左翼席へ決勝の15号2ランを放った。近藤は猛打賞に自己最多タイ5打点の大暴れで、57打点はリーグトップタイに浮上。打率、本塁打、打点、出塁率の4部門で柳田とともに全て3傑に入った。またチームも先発全員安打で、今季最多19安打11得点の大勝で連敗を3で止め、貯金ゼロ危機を回避し2とした。

 8月のお待たせ初勝利は、今季初の5番・近藤のバットが引き寄せた。6―6の6回2死一塁、1ストライクから3番手・立野の外高め直球を豪快に振り上げた。左翼後方への大飛球は特殊構造の青色フェンス際に直撃。新庄監督は、すかさずリプレー検証を求めたが覆らない。7月28日ロッテ戦以来6試合ぶりの一発は、決勝の15号2ランとなった。

 「ギータ(柳田)さんが同点にしてくれていたんで、楽な気持ちで打席に入った。上がり過ぎたので入ってくれーと思ってました」

 7月30日のロッテ戦の中堅守備で右膝をひねった。そのため1日の西武戦からDHで起用され、この日も変わらず右膝は気になる現状での出場。そこで打撃技術にスパイスを加えて、3安打5打点につなげていた。「走らない分、なるべくゴロは打たないように(笑い)。そこは意識しましたし出られているんで(右膝は)大丈夫」。7回の最終打席での中飛まで、引きつけてから徹底して逆方向に振り上げた。

 初回2死一、三塁で先発・伊藤の直球を詰まりながらも中前に運ぶ先制適時打。右足を引きずりながら、一塁へと走った。4点を追う5回1死一、二塁では伊藤のスライダーをマン振り。右中間へのフライは2点適時二塁打となった。そして6回の決勝アーチで7月7日の楽天戦以来の猛打賞も記録した。

 終わってみれば、昨季からの藤本ホークスの最多20安打に1本差と迫る今季最多19安打、5月30日中日戦以来の2桁となる11得点だ。「コンちゃんがええとこでタイムリー。2―6を取り返したのが、今日の試合になったんやないか。明日もこの勢いでいける」と指揮官はひと安心した。

 8月9日の「野球」の日に誕生した男、近藤。自身の存在感は一気に増した。日本ハム在籍時の14年5月29日ヤクルト戦以来、移籍後初となる5打点の荒稼ぎ。57打点はリーグトップに並び打率、本塁打ともに3位に浮上した。それでも「まだまだ長いし、そこに意識はないですね」と冷静だ。チームの連敗は3で止め貯金を2とした。「試合を決める一打は意識している。厳しい戦いは続くけど何とかいい働きはできた。上を目指していく」。爽快に、頼もしく締めた。(井上 満夫)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年8月6日のニュース