落合博満氏　22年連続勝利より「嫌だった」ヤクルト43歳・石川の「凄いこと」監督時代振り返る

落合博満氏
Photo By スポニチ

　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（69）が2日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル　＃オレ流トレンド」を更新。入団1年目から22年連続勝利を達成したヤクルトの石川雅規投手（43）の“凄さ”を語った。

　「たいしたもんだね～、22年も投げ続けて毎年勝ち星を挙げるってことはね」、凄さは「緩急の使い方」と43歳左腕を称えた落合氏。しかし、球界のレジェンドが見た石川の凄さはそれだけではなかった。

　「22年連続でヒットを打っているって、そっちも凄いことだと思うよ。監督をやっている時に、ランナーがいてピッチャー石川がバッターボックスにたったら嫌だったもん」

　石川は先発登板した5月23日の阪神戦（神宮）の第1打席で阪神先発・村上が投じたカウント1―1からの3球目の外角直球を左前に運んだ。今季初安打で、投手として入団1年目から22年連続安打は投手では53～73年小山正明（大洋）、56～76年米田哲也（阪神）の21年を抜くプロ野球最多記録を樹立した。

　「嫌だった」。3冠王から“最大の賛辞”を贈られた打者・石川。打席に立ったら打つ雰囲気があったと振り返り、「（中日投手陣に）ナメてかかっちゃいけないよ、って…結構打たれた記憶があるわ」と苦笑いを浮かべた。石川の打者としての凄さは「センスだろうね。バッティングのセンスはいいよ」と断言。自身と同じ秋田出身の後輩プロ野球選手として「同郷の選手だから気にはしてます。登板間隔は空けても（年間）15試合ぐらいは投げてくれないと（人員）整理の対象になっちゃう。だからこの先、頑張ってもらわないと。25年、30年と」といたずらっぽく笑いながらも43歳の1メートル67“リトル石川”が記録を伸ばし投げ続けていく未来に期待を寄せた。

　石川は5月10日の阪神戦（甲子園）に先発し5回1/3を4安打無失点の好投で今季初勝利。自身が持つ球団最年長勝利記録を43歳3カ月に更新した。米田哲也（近鉄）、工藤公康（横浜）、山本昌（中）、三浦大輔（D）に次ぐ史上5人目の22年連続勝利を達成。さらに入団1年目からの22年連続勝利は前記の米田に並ぶプロ野球タイ記録となった。