落合博満氏 新人から22年連続勝利のヤクルト石川の凄さ「緩急の使い方」「投球術にハマりやすい」

[ 2023年6月2日 17:00 ]

落合博満氏
Photo By スポニチ

 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が2日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル #オレ流トレンド」を更新。入団1年目から22年連続勝利を達成したヤクルトの石川雅規投手(43)の“凄さ”を語った。

 積み上げた勝利数は「184」。米田哲也に並ぶプロ野球記録を達成した石川に「たいしたもんだね~、22年も投げ続けて毎年勝ち星を挙げるってことはね」と称賛。続けて「野球界には“無事是名馬”っていう言い伝えがあるように、その部類に入るんじゃないですか」と22年間、1軍のマウンドで投げ続けてきた凄さを表現した。

 中日監督時代に何度も対戦したことを振り返り、石川の凄さや良さについて「緩急の使い方」とズバリ。「バッターは真っすぐを捨てちゃうんだろうね。だから時たまいい真っすぐが来て、それを平気で見逃して、抜かれたボールで打ち取られるっていう…まあ、そのパターンが新人の頃からずっと続いているっていうことでしょう。それとどこも(大きな)ケガをしていないってこと一番じゃないのかな」とオレ流の視点で石川の偉業を解説した。

 身長も1メートル67と小柄だが「本格派の投手じゃないから自分で生きる道は、もうこれしかないっていうことでずっとやってきているんだと思う」と自身のスタイルを貫き続けている43歳に目を細めた。

 そして「オレがバッターだったら真っすぐを待つんだけどね。真っすぐ主体の変化球っていう待ち方をしないとバッターっていうのは、あの投球術にハマりやすいってことだよね」と3冠王・落合流の石川攻略法を楽しそうに想像していた。

 石川は5月10日の阪神戦(甲子園)に先発し5回1/3を4安打無失点の好投で今季初勝利。自身が持つ球団最年長勝利記録を43歳3カ月に更新した。米田哲也(近鉄)、工藤公康(横浜)、山本昌(中)、三浦大輔(D)に次ぐ史上5人目の22年連続勝利を達成。さらに入団1年目からの22年連続勝利は前記の米田に並ぶプロ野球タイ記録となった。

 先発登板した同23日の阪神戦(神宮)では3回先頭で迎えた第1打席で阪神先発・村上が投じたカウント1―1からの3球目の外角直球を左前に運んだ。今季初安打で、投手として入団1年目から22年連続安打は投手では53~73年小山正明(大洋)、56~76年米田哲也(阪神)の21年を抜くプロ野球最多記録を樹立した。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年6月2日のニュース