Honda熊本が完勝 エース片山「リリースを真下に切るようにした」進化した直球で5回零封

[ 2023年5月29日 05:30 ]

スポニチ後援・第94回都市対抗野球九州地区予選第2日 ( 2023年5月28日    宮崎市・アイビースタジアムほか )

<Honda熊本・大福ロジスティクス>5回1安打の好投を見せたHonda熊本・片山
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 昨年まで5年連続第1代表のHonda熊本(大津町)はエース右腕、片山雄貴(29)が先発して5回1安打と好投。後続2投手が零封リレーでつなぎ大福ロジスティクス(甲佐町)を13―0で下した。西部ガス(福岡市)は終盤に2点差を追いつき、延長10回タイブレーク、7―2で沖縄電力(浦添市)を破った。JR九州(北九州市)、宮崎梅田学園(宮崎市)も準決勝に進んだ。

 強豪といえども初戦は難しい。この日は直近4年間に代表経験のある4チームが登場し西部ガス・村田、JR九州・井上、そして宮崎梅田学園・林といずれもエースが先発。Honda熊本も片山がマウンドに登った。渡辺正健監督は「初戦は実力以上の力が出たり逆だったりする。だから一番計算できる投手を送った」と説明。いわば“初戦必勝”の起用に片山が応えた。

 初回から雄叫びを上げ「何が起きるか分からないので初めから飛ばした」と気迫むき出し。直球で押し込み、フォーク、スライダーでバットの芯を外し、5回先頭に二塁打を許すまで1人の走者も出さない完全投球。味方の大量得点もあり5回で“お役御免”となったが島袋、高山の救援陣も零封リレーで隙を見せなかった。

 21年都市対抗準優勝に貢献し久慈賞を受賞した右腕はこのオフもさらなる進化を求めて直球の球威を磨いた。「指で押し出していたリリースを真下に切るようにした」。連日のブルペン練習でスピン量を上げ、伸びのある球を追求。球場の表示は最速144キロだったがバットを詰まらせる球が目立った。「疲れもあって調子はよくなかったが自分の投球に近いものが出せた」。8年連続代表を目指すHonda熊本に片山の存在はいかにも頼もしい。(中島 泉)

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