阪神の大逆転劇に大山あり!4安打でチームけん引「一丸となって勝てた」前回6点差逆転勝ちは奮闘3発

[ 2023年5月4日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神8ー7中日 ( 2023年5月3日    甲子園 )

<神・中> 6回2死満塁、大山は同点の2点適時打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 同僚の佐藤輝の生還を見届けた阪神・大山は一目散に木浪の元に駆け寄った。歓喜のウオーターシャワー。同学年の一打を心から喜んだ。最後の殊勲は譲っても、大逆転劇を間違いなくけん引した。昨年8月21日の巨人戦以来となる4安打。4―6の6回2死満塁では左前へ同点打を運び、9回先頭では逆転サヨナラへ突破口を開いた右中間二塁打。これぞ主砲の働きだった。

 「最初に6点取られて厳しい流れでしたけど、チーム一丸となって勝てた勝利だと思う。勝てたところが一番大きかった」

 2回表を終えて0―6。苦境でも前だけを見ていた。2―6の3回1死で涌井から痛烈な中前打を放って火が付いた。3―6の5回1死では右翼線に落ちる安打で果敢に二塁へ。続く佐藤輝の右前適時打を呼び込んだ。この時点で4―6。流れは完全に猛虎だった。6回は砂田と勝野から3四球をもらった2死満塁で振り出しに戻す殊勲打で応えた。

 「みんなで追い上げて“ここで一本出せば!”という打席だった。スコアラーさんと話をして、狙い球などの準備もできていた」

 前回の6点差逆転勝ちは昨年6月3日の日本ハム戦。この時も3本塁打の奮闘だった。近年の大逆転劇は、やはり、大山を抜きには語れない。特に9回はミス絡みで再び先行を許し、消沈してもおかしくない状況。ましてや防御率0・00で通算100セーブに王手をかけるマルティネスがマウンドにいた。初球156キロを果敢にファウルし、2球目のスプリットを右中間へ打ち返した一打が後に続く打者にどれだけ勇気を与えたか。「とにかく塁に出るだけだった」。責任感の詰まった“ヒットパレード”が本拠地に詰めかけた少年少女に諦めない心を伝えた。(八木 勇磨)

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2023年5月4日のニュース