中村武志氏 消極的な巨人の守備が大量失点に、山崎伊は“オセロ”脱却を

[ 2023年4月28日 05:20 ]

セ・リーグ   巨人0-15阪神 ( 2023年4月27日    甲子園 )

<神・巨>2回、先制を許し厳しい表情の山崎伊(中央)=撮影・大森 寛明
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 【中村武志 視点】巨人にとってはたかが1点が、序盤の8点という大量失点につながった試合と言えた。

 阪神の先制機となった2回1死二、三塁。7番・坂本の場面で、巨人は前進守備を敷かなかった。3連勝中で打線も好調だから、序盤の失点ははね返せるという判断だろう。ただ、上位ならともかく下位打線。スクイズもあるかな、と思ったくらいだ。坂本にとっては前進守備を敷かれた方がプレッシャーがかかるだろうし、マウンドの山崎伊にとってもゴロを打たせるために低めに投げる意識が高まったはずだ。

 巨人バッテリーは2球で追い込み、決め球のカットボールを外角に3球続けた。だが、最後は高めに浮いて、中堅から右方向への意識が高かった坂本に狙い通りに右前に運ばれてしまった。追い込んだ後に前進守備に切り替える手もあった。

 山崎伊は好投手だが、いい時と悪い時が交互に来るオセロみたいなところがある。今年はどうかなと見ていたが、全体的に球が高かった。オセロから脱却してほしい。

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2023年4月28日のニュース