【対談】落合氏が聞く　星野仙一氏は盟友・田淵氏の内角を突けたのか　132打席の対戦で死球は？

対談を行った落合博満氏（左）と田淵幸一氏
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　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（69）が18日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。YouTube開設1年がたち、新企画として対談企画「博満の部屋」をスタートした。その記念すべき第1回目は強打の捕手として鳴らした田淵幸一氏（76）を招いて対談が行われた。

　7歳違いという2人の対談。今回の動画で4本目の更新となったが、20数年ぶりの再会とは思えないほど、打撃理論から始まり、本音をぶつけあう対談となった。プロ野球通算510本塁打の落合氏と、同474本塁打の田淵氏は、星野仙一氏との思い出を語り合った。

　田淵氏はダイエー（現ソフトバンク）監督を務めた後、同期入団である星野仙一氏が阪神監督、楽天監督を務めた際にコーチとして支えた。さらに08年北京五輪でも星野監督をヘッド兼打撃コーチとしてサポートした。「山本浩二であり、俺であり、星野であり、3人はずっと何十年付き合ってるから。（監督としては）アメとムチをよく使ってたね。練習は絶対に厳しいけど、(ユニホームを)脱いだ後は何も言わないよっていうね。選手の奥さんが誕生日だというとよく花を贈ったりね。アフターケアはよくしてたよ」と語った。星野氏は2018年1月4日に死去した。「亡くなった時はやっぱり悲しかったな。同級生で一緒に釜の飯食った仲間が死ぬのは辛いよ」と天井を見ながら話した。

　落合氏が「現役の時に厳しいインサイド投げてくるっていうことありました？よくプロ野球では、ピッチャーと野手は仲良くなるなっていうふうに言うでしょ」と話を向けると、田淵氏は「外では飯を食ってて、グラウンド行けば勝負」と前置きした上で「言われたよ。“お前はね、避け方が下手だ”って」と語った。実際、132打席のシーズン中の対戦で死球はわずかに1。通算対戦打率は.301で、9本塁打した。「（同期の山本）浩二もだいぶ打ってんだよな。（山本）浩二にも良く言ってたもん。“お前が打ったことで家半分建てたのは俺だ”って言ってたもん。厳しい（食い込んでくる）シュートじゃなかったからね」と振り返った。

　落合氏は中日時代に星野氏と、監督と選手という間柄であったが「オレはほとんど喋ったことないもん。監督と選手って、しゃべることほとんどない。だからベンチで怒鳴り散らしてる光景しか見ていない」と話した。