ソフトBのドラ5左腕・松本晴 「1軍で戦力」へ聞きまくる 先発定着へ奮闘中

[ 2023年4月18日 07:10 ]

先発に挑戦しているソフトバンク・松本晴
Photo By スポニチ

 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届けする「筑後鷹」。第24回はドラフト5位ルーキー松本晴投手(22、亜大)に注目した。切れのある最速145キロの直球を軸にオープン戦、2軍、3軍で計18イニング3失点と力投。現在はファームで先発に挑戦中。2度目となった16日のウエスタン・リーグ阪神戦は3回3失点と課題も見つかった。

 松本晴が先発定着に向けて奮闘を続けている。16日のウエスタン・リーグ阪神戦で2度目の先発マウンド。試合開始約30分前、最終準備を終えた松本晴は、威風堂々とタマスタ筑後のグラウンドに向かう通路を通過。ファンに向かって「いつも通り、頑張ります」と宣言したが立ち上がりに虎につかまった。

 2回先頭で左二塁打を許し、1死二塁で再び左二塁打で先制された。外角球が外れ、直球が高めに浮いた。失点直後に四球、2死から単打を許し、同満塁で左前2点打。早々の3失点に、ベンチの小久保裕紀2軍監督も腕組みしつつ、顔をしかめた。味方打線が奮起し、試合は6―4で逆転勝ちも左腕は3回5安打3失点。66球を要した。ウエスタン・リーグ初先発となった開幕2戦目、3月18日の中日戦は3回3安打零封の好投を見せたが、この日は課題も出た。

 春季キャンプは宮崎でのA組(1軍)スタートも開幕前に経験値アップのためにファーム行き。チームの方針で大学1年時以来の先発に挑戦中だ。じっくり、着実にテストされてきた。6日に先発した3軍戦では4回1安打5奪三振無失点で二塁を踏ませず。1軍のオープン戦と2、3軍の計7試合で18回3失点。防御率1・50と安定感は示している。

 積極的な聞き込みも先発・松本晴の糧となっていきそうだ。筑後ファーム施設で調整に訪れた東浜、大関、昨季までの阪神在籍時に先発経験を重ねたガンケルらに“取材”を重ねた。「ウエートの日とか人それぞれ。どれが自分に一番合うのか」と試行錯誤を続ける。

 「制球と球速とのギャップを、さらに磨いていかないと1軍では絶対に通用しないと思う」と目的を持って努力も怠らない。投げ下ろす独特の角度、球持ちの良さ、度胸を2軍指揮官からは評価されている。

 刺激を受ける存在もいる。亜大で共闘した西武の青山美夏人だ。お先に1軍でプロ初セーブを挙げた右腕に対し「負けられない。1軍で投げ合うのも目標。自分が力をつけないと」と燃えている。亜大時代から愛飲するブラックコーヒーと選手寮のサウナでリフレッシュしつつ左腕を振る。「シーズン中盤からでも1軍に。チームの戦力になること」。ペイペイドームで躍動する姿をイメージし意気込んだ。(杉浦 友樹)

 ◇松本 晴(まつもと・はる)2001年(平13)2月24日生まれ、大阪府出身の22歳。小4から野球を始める。樟南では甲子園出場なし。亜大では21年4月に左肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けて4年春に復帰した。1メートル81、83キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2023年4月18日のニュース