阪神・湯浅 検査次第では長期離脱も 右肘のコンディション不良で抹消「申し訳ない」

[ 2023年4月17日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―2DeNA ( 2023年4月16日    横浜 )

練習中、トレーナーと右腕を確認する湯浅(撮影・大森 寛明)
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 阪神の湯浅京己投手(23)が16日、今季初めて出場選手登録を抹消された。球団は「疲労を考慮」と発表したものの、複数の関係者によると、右肘のコンディション不良であることが分かった。今後の検査結果によっては長期離脱の可能性がある。セ・リーグトップタイの5セーブを誇っていた新守護神が離脱したチームは、DeNA戦に敗れ、わずか1日で単独首位から転落した。

 岡田阪神に衝撃が走った。新守護神の湯浅が1軍の戦列から姿を消した。試合前の練習には参加し、約30メートルの距離でキャッチボール、ランニング、チューブを使ったトレーニングで汗を流していた。しかし試合開始前に球場を後にした。去り際、これまで隠していた事実を明かした。

 「体の張りとか多少ある。疲労というか、疲れているところもあるにはあった。こういう形で抹消していただくことは、自分にとって凄くありがたいが、チームにとっては迷惑をかけるので、凄く申し訳ないと思う」

 世界一に輝いた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では3試合に登板し、米国から帰国した8日後のシーズン開幕戦からフル回転。最後に登板した13日の時点で、11試合中7試合に登板していた。セ・最多タイの5セーブを挙げてチームの貯金生活を支える一方で、体に異変が生じていた。

 安藤投手コーチによると、この日の朝に本人が「疲労」を訴えた。球団も抹消理由を「疲労を考慮して」と発表し、岡田監督は「(張りは)体全体やろな。(最短復帰が可能となる)10日間、様子を見ることや」と最短となる26日の合流を期待した。湯浅も「最短で戻ってくるつもり。7試合に投げたが、それ以上にパフォーマンスを上げたいと思っている。しっかり調整して戻ってこられるように頑張りたい」と前向きだった。

 表面上は体調が万全でないことが理由ながら、複数の関係者の話を総合すると右肘のコンディション不良を発症したとみられる。17日にも病院で検査。異常がなければ8試合の不在で済むが、今後の結果次第では、長期離脱の可能性をはらんでいるのだ。

 試合前に守護神の離脱が決まっていたチームは、貧打にあえぎ、勝ちパターンの継投に持ち込むことすらできずに2連敗した。ヤクルトに競り勝った広島に首位を取って代わられ、単独首位はわずか1日で終わった。

 湯浅の緊急事態を受け、安藤投手コーチは「みんなで頑張っていくしかない。臨機応変にやっていくと思う」と語り、継投策が日替わりになる可能性を示唆した。18年ぶりの「アレ」を目指す猛虎に、大きな試練が訪れた。

 ▽湯浅の昨季登録抹消 交流戦期間の6月6日から16日にかけて、積極休養で11日間の登録抹消(抹消理由は再調整)。後に右前腕に張りを感じていたと明かし「リフレッシュ抹消がなければどうなっていたか、(首脳陣に)感謝しかない」と語っている。

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2023年4月17日のニュース