育成から1年目で外野のレギュラー定着へ―王者オリックスに新風を吹き込む茶野篤政

[ 2023年4月6日 08:00 ]

オリックス・茶野篤政 
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 リーグ3連覇、日本一連覇を狙うオリックスに新風を吹き込んでいるのが、育成ドラフト4位で入団のルーキー・茶野篤政外野手(23)だ。

 4月5日現在、開幕から全5試合でスタメン起用され、リーグ9位の打率・357をマーク。中嶋監督も「積極的にしっかり打ちにいけている」と評価する活躍だ。

 1月の新人合同自主トレから約3カ月、茶野の野球人生は大きく変化した。Bグループからスタートした春季キャンプで打撃と足をアピール。オープン戦でも安定した成績を残し、3月24日に支配下登録が発表された。

 そして、初めて背番号61のユニホームに袖を通した3月31日の開幕・西武戦に「8番・右翼」で出場。初打席で初安打(三塁内野安打)を放ち、直後に初盗塁も決めた。育成ドラフトで入団の新人が開幕戦に出場するのは初の快挙。茶野自身も「さすがにこんなに早く、こうなるとは思っていなかった」と驚く出世ぶりだ。

 そこまでの野球人生は順風満帆ではなかった。岐阜・中京高では控え選手。名商大でも全国大会は無縁だった。「もうちょっと野球を続けたい」との思いで独立リーグの四国アイランドリーグplus・徳島に入団。ここで才能が開花し、1年でNPB入りを果たした。

 魅力は思い切りの良い打撃と50メートル走5秒9の俊足。そして何よりも一生懸命さが伝わってくるのが気持ちいい。「まだまだこれから。もっともっと結果を出していかないといけない」。まずはレギュラー定着。そして…これからも予想を超える活躍を期待している。(記者コラム・中澤智晴)

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2023年4月6日のニュース