【新井さんが行く!】重心の置き方を意識している阪神・佐藤輝 打席での反応が改善、2年目の活躍が楽しみ

[ 2022年2月21日 05:30 ]

練習試合   阪神3-1中日 ※特別ルール ( 2022年2月20日    沖縄・宜野座 )

藤井彰バッテリーコーチと話す新井貴浩氏(撮影・後藤 大輝) 
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 阪神・佐藤輝はバットを構えた際の重心の置き方を意識しているように見えた。元々大きくスゥーッと構える方で、かかと側に重心があった。いまは重心が足の母指球の側にある。足の裏で地面をつかんでいる感じだ。いい意識の持ち方をしていると感じた。

 昨季後半は高めのボール球を振る場面が目立った。振りたくて振っていたのではなく、反応してしまった…という感覚だと思う。地面をつかむように立てば、目線は自然と押さえられる。上から見下ろすような感覚に変わり、意識しなくても、高めのボール球に反応しなくなる。9回の二塁打はストライクゾーンの高め。無理なく、自然に反応できた。もし、もっと高く外れていたら、見逃せていたと思う。

 今の時期は投手の仕上がりが早く、打者は実戦で打席を重ねながら調整していく。結果の有無は関係ない。練習でやってきたことが出せるか。その点で5回に一塁線へ強くゴロで引っ張った打撃にも内容があった。

 中日・鈴木は仕上がりが良く、速球、カットボールとも威力があった。特にカットは140キロ台後半の球速で真横に滑る。左打者にとっては体に食い込む軌道で、厳しい球だった。初球から2球続いたカットに反応。少し詰まっても、しっかり投手側に入っていたから押し込めていた。7回も同じ。低めのフォークに対して右の股関節が壁になり、うまく前で拾えている。しっかり課題を自覚し、取り組んでいることが分かる。

 1年目は24発。2年目でどこまで伸ばすか。楽しみだ。(スポニチ本紙評論家)

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2022年2月21日のニュース