田淵幸一氏 守りでも打撃でも存在感あるロッテ・松川 浮かぶ谷繁の姿

[ 2022年2月21日 05:30 ]

練習試合 ロッテ8-6ヤクルト ( 2022年2月20日    浦添 )

19日には佐々木朗とバッテリーを組んだ松川(右)
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 【田淵幸一 視点】久しぶりに高卒ルーキーで守りでも打撃でも存在感のある捕手が出現した。特に守備面のスキルが高い。

 まずはキャッチング。左手首が強いからミットがぶれない。プロでもミットを動かしてごまかす捕手は多いが、松川は捕った位置でピタリと止める。ワンバウンドを処理する能力も高い。4回2死二、三塁。国吉の外にワンバウンドするフォークを松川は造作もなく前に止めた。5回にも中森のスライダーを胸で止めている。同じ投手とバッテリーを組む高校時代と違いプロは多くの投手の球を受けなくてはいけない。速さも変化も格段に違う。当たり前のように処理する松川は技術も順応性も一級品だ。

 リード面では緩いカーブを操り育成の佐藤奨を3回無失点に導いた。松川のプレーを見て谷繁の姿が浮かんだ。お世辞抜きにそれほどの素材だと思える。

 打撃では奥川の内角球に詰まらされながらも右中間へ運んだ。2打席目も右前へ。懐の深い打撃は魅力的だ。まだ先発マスクに向けて勉強することは多いが、ロッテはいいドラフト1位を獲った。

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2022年2月21日のニュース