ソフトB・佐藤直 激アツ中堅争い走攻守で猛アピール「周りは気にしない。結果を残すしかない」

[ 2022年2月18日 05:30 ]

紅白戦 ( 2022年2月17日    宮崎・アイビー )

中堅の座を争う佐藤直
Photo By スポニチ

 センターへ一直線!ソフトバンクは宮崎春季キャンプ第4クール最終日の17日、4試合目の紅白戦を行った。白組の「1番中堅」で出場した佐藤直樹外野手(23)が、適時打を含む2安打など走攻守で猛アピールした。新型コロナウイルスに感染した影響で出遅れ、C組スタートとなった19年ドラフト1位野手がA組昇格初日に結果を出し、真砂、上林、柳町らも狙う激戦の中堅争いが面白くなってきた。

 紅白戦で持ち味をいかんなく発揮した。正中堅の座を狙う佐藤直が、まずはバットで輝いた。

 3回1死、紅組先発・松本の変化球を捉え、左中間を破る二塁打。7回は1死一、三塁から甲斐野のスライダーを左前に運び、今季“初打点”をマーク。「甘い変化球を仕留めて、結果が出せたのは良かった」と胸をなでおろした。

 見せ場は続く。7回、守備では栗原の左中間に飛んだ大飛球をダイビングキャッチ。走塁では7回2死二、三塁。遊ゴロを捕球した野村勇の一塁悪送球の間に、二塁走者の佐藤直は一気に本塁を陥れた。「守備でも走塁でもいいところが出た」と自慢の快足堅守を見せつけた。

 課題の打撃は改良効果が表れてきた。昨秋からバットを指3本分短く持ってミートを重視。このオフは昨季パ・リーグの本塁打王に輝いたオリックス・杉本の打法でもある「縦ぶり」を取り入れ、「短く持っても飛距離がそんなに変わらない。スイングの軌道も変えて、良い感じできている」と手応えを感じている。

 2番での起用を期待している藤本監督は「7回の走塁は見事。ミスから1点を取るのはテーマとしてやってきたこと。肩も強いし、守る範囲も広いし、盗塁もできる」と称えた。一方で、5回にエンドランのサインでファウルしたケースには「チーム打撃をできるようになってもらわないといけない」と注文も付けた。

 外野は右翼・柳田、左翼・栗原が内定しており、残る中堅の一枠を佐藤直、上林、真砂、柳町らが争う構図だ。指揮官は「まだ横一線やね。誰も抜けてない」と、さらなる競争激化を心待ちにしている。

 紅白戦要員でA組に昇格して結果を出し、次の第5クールでもA組残留が決まった佐藤直は「周りは気にしない。レギュラーを獲れるように結果を残すしかない」と気を引き締める。名前の「さとう」から付けられた愛称は「シュガー」だが、甘くない競争が続く。(福井 亮太)

 ◇佐藤 直樹(さとう・なおき)1998年(平10)9月3日生まれ、兵庫県出身の23歳。小1で野球を始める。報徳学園では甲子園出場なし。JR西日本に進み、2年目からレギュラーに定着。19年ドラフト1位でソフトバンク入団。21年4月29日の日本ハム戦の代走で1軍デビュー。昨年は25試合に出場し安打、打点なし。背番号30。1メートル77、86キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月18日のニュース