巨人・戸郷 松坂氏の教え即実践でスライダーの切れ増した「世界一のレベル。話ができてよかった」

[ 2022年2月4日 05:30 ]

松坂氏(左)が見守る中で教えられたスライダーを投げる戸郷(撮影・森沢裕)
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 ブルペンで「怪物スライダー」を伝授された巨人の戸郷は即座に実践。打者の手元の近くで曲がる軌道に「イメージが変わりました」と、後ろで見守った松坂氏と原監督に報告した。

 2年連続で9勝止まり。高校時代は得意球だったスライダーは「プロに入ってからあまり良くなかった。曲げようとして、球威も遅く膨らんでいた」という。昨年までは直球とフォークボールに頼らざるを得ず、指揮官は「戸郷は第3のボールというのが必要なピッチャー」と指摘。松坂氏からは「斜めに切るイメージ」とリリースのコツを助言された。

 その後、投じたスライダーは12球。変化は小さくとも鋭さが増した。「新たな発見。僕の感覚とは違うスライダーがいった。感覚としては良かった」。松坂氏からも「あれでいいよ」と親指を立てられ「うれしかった。自信になる」と笑顔を見せた。

 日米通算170勝を挙げた平成の怪物との初対面に「小さいころメジャー(での活躍)をテレビで見ていた。世界一のレベル。話ができてよかった」と、目を輝かせた21歳。「15勝は勝ちたい。最多勝を目標に」。怪物のエキスが注入された若き右腕が壁を破り、エースへの階段を上る。(小野寺 大)

 《昨季はフォーク増スライダー減》昨季の戸郷の球種割合は直球が49.4%と約半数。次いでフォークとスライダーがともに23.8%だった。先発ローテーション入りした20年は、直球は48.2%とほぼ変わらないが、スライダーが33%、フォークが18.6%の比率。昨季はフォークの割合が多くなり、被打率.121は3球種では最も低かった。

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