ソフトBドラ4・野村勇 目指すは新人盗塁王 阪神・中野に刺激受ける25歳オールドルーキー

[ 2022年1月8日 05:30 ]

入寮し、筑後ファーム施設のキャラクター「ひな丸」の横で活躍を誓う野村勇(撮影・岡田 丈靖)
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 目指すは、パ・リーグ初の新人盗塁王だ。ソフトバンクのドラフト4位ルーキー・野村勇(いさみ)内野手(25=NTT西日本)が7日、福岡県筑後市のファーム施設内にある「若鷹寮」に、支配下の新人一番乗りで入った。妻子と離れて単身赴任で、1カ月間のマンスリー寮生活を送る快足野手は、昨季セ・リーグで新人ながら盗塁王に輝いた阪神・中野に刺激を受け、パ・リーグでの快挙を狙う。

 愛妻、愛娘に加えて兵庫県の実家で文鳥「ちゅんちゅん」も育て、支えている野村勇。頼もしいオールドルーキーはドラフト指名された新人5選手の中で仮契約はトリだったが入寮は単身で一番乗り。社会人生活を送った大阪で、映像で見てきた“先駆者”に続けとばかりに目標を掲げた。

 「1年目であれだけ走れて、あれだけ凄い活躍をして、いい刺激になっていましたし絶対に無理なことはないんだなと。狙える可能性はあると思って、よく見ていました」

 野村の1年先に大卒でプロ入りした阪神の中野が、NPB史上4人目となる新人でのリーグ盗塁王となった。50メートル5秒8の快足が売りの野村勇は、2リーグ制以降ではパ・リーグ初となる新人盗塁王の偉業に照準を定めている。

 宮崎春季キャンプでのA組(1軍)スタートが内定。二塁手、遊撃手としてMLBから新加入のガルビスや、今宮らとの競争が始まる。開幕1軍に向けて「(ガルビス加入は)ニュースで見たが僕は負けないように頑張るだけ。走攻守、全てで抜かりなく欠けることなくアピールしていく」と鼻息は荒い。

 10日から新人合同自主トレが始まる。筑後の施設内では20年のパ盗塁王・周東がリハビリ組で活動中。「(盗塁の)アマとプロの違いなどを聞いてみたい」と武器を生かす術を吸収していくつもりだ。

 高校、大学、社会人と、これで寮生活は4度目。3月からは福岡市内で家族と暮らす。「野球に集中しシーズンに入るように必要最低限の荷物しか持って来ていません」と私物は少ない。1月末まで生活する若鷹寮で、即戦力野手として売り込む環境は整った。「社会人上がりで一番年上なんで引っ張っていけたらなと」。プロ1年目の25歳は、誰よりも前を走ろうとしている。(井上 満夫)

 ◇野村 勇(のむら・いさみ)1996年(平8)12月1日生まれ、兵庫県出身の25歳。垂水ファイターズで野球を始め、中学は神戸須磨クラブ所属。藤井学園寒川(香川)から拓大を経て、19年にNTT西日本入社。21年3月に結婚し9月に第1子となる長女誕生。1メートル75、81キロ。右投げ右打ち。

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2022年1月8日のニュース