ソフトバンク・森 守護神は譲らん!転向以降ワースト15セーブに危機感 現状維持プラス出来高でサイン

[ 2021年12月24日 05:30 ]

契約更改を終え、来季へ意気込むソフトバンク・森(撮影・中村 達也)
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 守護神の座は渡さない―。9回登板へ断固たるこだわりを示した。ソフトバンクの森唯斗投手(29)が福岡市内の球団事務所で23日、契約更改交渉に臨み、現状維持の4億6000万円プラス出来高払いでサインした。来季は19年オフに結んだ4年契約の3年目。中日から加入した又吉や同僚の岩崎が名乗りを上げているクローザー争いに勝ち、左肘手術の影響で不振だった今季からの巻き返しを誓った。

 今季で“鉄腕”の称号は薄れた。守護神のポジションを長く空けた森の眼光は、鋭かった。会見場で9年目の来季に向けた覚悟を語った。

 「こんなもんやないし、このままで終われない。いい投手はナンボでもいるが、もう1回、あそこに投げにいきます。(目標)数字は言いません!9回をしっかり投げられるように。やってやる!」

 今季は利き腕ではない左肘の「関節化膿性滑液包炎」に苦しみ、登板30試合で1勝3敗、防御率4・03。15セーブは18年にクローザー転向以降ではワーストだった。1年目から7年連続で達成していた50試合登板も8年目で途切れた。

 4月に左肘が腫れて離脱も一度は復帰。それでも違和感は続き、5月末に手術。急ピッチでリハビリし9月に復帰したが後半戦17試合で4被弾を含む16安打、11失点などで3敗。「自分の中で最悪な年だったしチームも4位。悔しい気持ちでした」。不調の一因を減量と考える右腕は、今オフの宮崎自主トレでは「体重は落とし過ぎずに走る」。原点回帰し誰が相手でも定位置を守る。

 「もう1回、あのポジションを自分の手でつかみ取りにいきたいなと思っています」。今季中日で9回を任されることもあった又吉がFA移籍で加入。同僚の岩崎も「リリーフをやる以上、一番後ろで投げたい」と競争を挑んでくる。それでも森は冷静だ。「いい刺激にはなると思うけど、もう1回、9回をやらないと。そこの思いは一番強いです」。絶対守護神として再君臨するべく準備に入る。(井上 満夫)

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