明桜・風間球打がプロ志望届提出、12球団と面談の方針 10・11ドラフト、争奪戦がスタート

[ 2021年9月16日 05:30 ]

ノースアジア大明桜の風間
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 10月11日に行われるドラフト会議で1位指名候補に挙がるノースアジア大明桜の風間球打(きゅうた)投手(17)が15日、日本 高野連の公式サイトでプロ野球志望届提出者一覧に掲載された。今後は12球団と面談を行う見通し。世代最速の157キロを誇る大器であり、複数球団が1位で競合する可能性も十分。剛腕の争奪戦 がスタートする。

 ドラフト1位でのプロ入り。風間が少年時代から描いていた夢は、ここ数年で明確な目標となった。5月30日に行われた春季秋田大会2回戦の大曲工戦で7者連続三振を奪う快投を披露した際も「ドラフト1位への思いがある。なかなか厳しいが、成し遂げる気持ちでいます」と力強く宣言していた。

 日本高野連の公式サイトで5日から公開されたプロ野球志望届提出者一覧には高知・森木大智、市和歌山・小園健太ら高校生のドラフト1位候補がすでに公示済み。最後のビッグネームがついに名を連ねた。現時点ではプロ11球団との面談予定が入っており輿石重弘監督は「(最終的に)12球団と面談することになると思います」と見通しを語った。8月23日には東北を本拠とする楽天・石井一久GM兼監督が「1位候補なのは間違いない」と明言。世代最速の157キロを誇り「球」の名を持つ、野球の申し子の周囲は騒がしくなっている。

 今夏の秋田大会は3試合に登板し26回を投げ32奪三振、失点はわずか3と圧倒。準々決勝の秋田戦では自己最速を4キロ更新して157キロを計測し、全国にその名が知れ渡った。初出場を果たした甲子園でも実力を発揮。初戦の帯広農戦では150キロを計測して2失点で完投勝利を挙げた。2回戦の明徳義塾戦は6回2失点で降板し、2―8で敗戦。それでも今年の甲子園最速152キロをマークして、試合後は「上(プロ)の舞台でやりたい」とプロ志望を表明した。

 風間は現在も野球部の寮で過ごし、自主練習を行っている。同じ山梨出身で成長を見守ってきた輿石監督は「160キロを連発するくらいの投手になれる。(将来的には)メジャーリーガーになってもらいたい」と青写真を描く。ドラフト会議が開かれる10月11日は18歳の誕生日。可能性は無限に広がる。(柳内 遼平)

 ◆風間 球打(かざま・きゅうた)2003年(平15)10月11日生まれ、山梨県甲州市出身の17歳。小1から野球を始め、塩山中では笛吹ボーイズでプレー。ノースアジア大明桜で1年春からベンチ入り。遠投100メートル。50メートル走6秒7。憧れはエンゼルス・大谷。1メートル83、81キロ。右投げ左打ち。

 【ドラフト会議前にプロと面談した主な選手】☆01年・寺原隼人(日南学園) 10月に国内8球団に加え、ドジャース、ブレーブスの計10球団と面談。4球団競合でダイエー(現ソフトバンク)入団。

 ☆09年・菊池雄星(花巻東) 10月に国内全12球団とヤンキースなどメジャー8球団の計20球団と面談。6球団の競合の末、西武入団。

 ☆12年・大谷翔平(花巻東) 9~10月にかけてドジャース、レンジャーズ、レッドソックスと面談。国内は日本ハムのみで、10月21日にメジャー挑戦を表明したが、日本ハムが強行指名。12月に入団決定。

 ☆17年・清宮幸太郎(早実) 10月2日に広島、日本ハムを除く10球団と面談。ドラフトでは高校生最多タイの7球団が指名し、日本ハム入団。

 ☆19年・佐々木朗希(大船渡) 当初は行わない予定だったが、10月4~10日に日本ハムを除く国内11球団と面談。4球団競合の末、ロッテ入団。

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