ロッテ・荻野 値千金決勝1号 防御率0・00の楽天・松井撃ち「初球の真っすぐを強く振ろうと」

[ 2021年5月3日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6―5楽天 ( 2021年5月2日    楽天生命 )

<楽・ロ>9回無死、左越えにホームランを放った荻野(撮影・篠原 岳夫)
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 ロッテ・荻野はとにかく控えめな男だ。5―5で迎えた9回、14試合連続無失点で防御率0・00だった左腕・松井が初球に投じた145キロ直球を打ち砕いた。値千金の決勝1号ソロ。「本当に本塁打は考えていなかった。とにかく“初球の真っすぐを強く振ろう”という意識でした」と胸を張った。

 松井との対戦成績はここまで12打数1安打。快音を響かせたのは15年5月16日以来だ。あの時も当時の楽天記録となる14試合連続無失点を狙っていた19歳左腕の直球を左翼席に運んだ。鋭いスライダーと右打者にとっては外へ逃げるチェンジアップを持つ難敵。「追い込まれると厳しい。早いカウントで打ちたい」。成功と失敗を知るベテランが導き出した法則だ。

 チームは再び貯金1としたが、日本ハムのコロナ禍で3日から予定されていた3連戦は延期となった。突然の予定変更だが、井口監督は「若手が伸び悩んでいるので、しっかりと打ち込んで、逆にいい期間にしたい」と前向きに捉えた。

 首位・楽天との直接対決で3連敗を阻止し、再び貯金1。何より大型連休期間の3連戦が中止という悲報を受けたファンに白星を届けた。「(試合を)楽しみにしていたファンには申し訳ないけど僕らはしっかりといい休養にして次につなげたい」と荻野。そんな言葉にも人柄がにじむ。(横市 勇)

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