横浜商・藤崎素哉が今月3本目の代打アーチ 東海大相模・石田隼都撃ちに燃える

[ 2021年4月18日 22:07 ]

春季高校野球神奈川県大会4回戦   横浜商4―1横浜隼人 ( 2021年4月18日    バッティングパレス相石ひらつか )

自らがゲームを決めたスコアボードを指す藤崎素哉(撮影・柳内 遼平)
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 横浜商は先発した右腕の山口塁(3年)が130キロ台後半の直球を軸に7回まで無失点に封じる好投を続けたが、8回に連打を浴びて失点し、1点差に迫られた。流れは横浜隼人に傾きかけるも、直後の攻撃でチャンスをつくると、代打で藤崎素哉(3年)の名がアナウンスされた。

 2死二塁でベンチの李剛監督と藤崎の目はバッチリと合った。「ここぞというときは藤崎。一打席で力を出せる準備をしてくれていた」。練習試合から代打起用を経験。気持ちとスイングの準備を終え、万全の状態で待機していた。

 初球のワイルドピッチから2球連続のファールで追い込まれるも打席の藤崎は「納得のスイングができていた」と冷静だった。

 甘く入ったカーブを1メートル83の右打者は完璧に捉えた。左越えへ文句なしの特大アーチを架け「興奮して打球を見ることができなかった。どこまでいったか分からないが感動的な感触だった」と振り返った。采配が奏功した指揮官は「彼はうちの切り札。一番の場面で使おうと思った。期待に応えてくれてうれしい」と目を細めた。

 背番号15の控え内野手は今年1月から打撃フォームの改良に着手。元巨人・高橋由伸氏を参考にスイングの軌道を修正して長打力が開花。地区予選と練習試合で各1本塁打を代打で放ち、今月だけで3本目の代打アーチとなった。

 次戦の準々決勝は24日にセンバツ覇者の東海大相模と激突。Y校が誇る代打の神様は「多分(センバツ優勝投手の)石田(隼都・3年)君が投げてくる。甘い球を逃さず一球ずつ集中して打ちたい」。横浜商がどのタイミングでジョーカーを切るか、注目だ。(柳内 遼平)

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2021年4月18日のニュース