首位阪神にフォローの風 新外国人ロハス&アルカンタラが20日にも合流 矢野監督「楽しみにしている」

[ 2021年4月18日 05:30 ]

20日にも合流するアルカンタラ(左)とロハスJr.(スポーツ朝鮮提供)
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 首位快走の猛虎にさらなる追い風が吹く。6連勝中の阪神は17日のヤクルト戦が降雨のため中止。水を差されたものの、きょう18日には4日に来日した新助っ人、メル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国KT)とラウル・アルカンタラ投手(28=韓国斗山)の隔離期間が終了。近日中に入団会見を開き、20日にもチームに合流する。矢野燿大監督(52)は2軍戦の直接視察を示唆し、一層の競争激化を歓迎した。

 破竹の勢いで首位を快走する猛虎も、前夜から降り続いた雨には勝てなかった。目下、6連勝中で3戦連続の零封勝ち。絶好調だけに矢野監督は「それは変えられへんもん。俺らがどうにかできることやったら変えるけどさ」と苦笑いしたが、新たな楽しみが待っている。

 4日に来日したロハス、アルカンタラの両新助っ人の2週間の隔離期間が、今日18日で終了。近日中に入団会見を開き、早ければ20日から鳴尾浜球場で練習を開始する見込みとなった。まずは2軍戦に出場して実戦勘を取り戻していくことになるが、対面を待ち望む指揮官は直接視察にも意欲を示した。

 「それは見られる機会があったら早く見たいし、うん。楽しみにしているんで」

 球数やイニング数を段階的に伸ばしていく投手に比べると、一般的には野手の方が調整が早いとされる。来日が遅れた他球団の外国人野手も1軍合流を始めており、まずはロハスからベールを脱ぐことになりそうだ。来日前から定期的に状態をチェックしてきた矢野監督の期待は、もちろん高い。

 「練習風景は、向こうにいる時からずっと意欲的にやってくれているの見ていたし。体もだいぶできていると思う。スパイクを履いて試合の感覚というのを多少、合わせていく時間は必要かな。どれぐらいなのかという判断の中で前後していくとは思うけど、ロハスの方が早く」

 一方で、サンズ、マルテ、ガンケル、スアレスの4人も開幕から頑張っている。今季は外国人選手を5人まで1軍に登録できるため「枠は一つ空いているしさ。日本人選手も競争は激しくなる。2人が来てくれることで外国人選手同士のレギュラー争い、枠争いが起こってくるし、それはいい悩みとして、その時に判断することと思う」と、臨機応変の起用法を思い描いた。

 充実した戦力で投打がかみ合い、14勝4敗のロケットスタートを決めた。進撃を緩めるわけにはいかない。ライバルたちを突き放す“ターボ”の原動力がロハスとアルカンタラだ。 (山添 晴治)

 ◆メル・ロハス・ジュニア 1990年5月24日、米インディアナ州出身の30歳。10年のドラフト3巡目(全体84番目)でパイレーツと契約。メジャー経験はなく、17年6月から韓国KTでプレー。20年本塁打と打点の2冠。韓国通算511試合、132本塁打、409打点、打率.321。大叔父はエクスポズなどで監督を務めたフェリペ・アルー。1メートル89、102キロ。右投げ両打ち。

 ◆ラウル・アルカンタラ 1992年12月4日、ドミニカ共和国出身の28歳。09年にアマチュアFAとしてレッドソックスと契約。アスレチックス在籍の16年9月5日にメジャーデビューし、2年間で通算13試合2勝5敗、防御率7.19。19年韓国KTに移籍。20年は斗山で最多勝と最高勝率。韓国通算58試合31勝13敗、防御率3.22。1メートル93、100キロ。右投げ右打ち。

 ▼阪神井上ヘッドコーチ(ロハス、アルカンタラの当面の予定について)20日からは2軍に合流させて。僕らがちょうど東京ドームに行ってるんで鳴尾浜に見に行けないので、平田2軍監督にお願いする形になると思う。ジャパニーズスタイル、日本のシステムをのみ込めるかどうかが、一番の懸念材料。投げるとか打つことに関しては心配はないと思う。イメージ的には野手の方が、つくりは早い。2人そろって顔を合わせて1軍合流というのはないでしょう。

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2021年4月18日のニュース