日本ハム・野村「去年より成長してる」 4番で2安打2打点

[ 2021年2月10日 05:30 ]

練習試合   日本ハム5-8阪神 ( 2021年2月9日    宜野座 )

<神・日>5回無死、三塁打を放つ野村(撮影・高橋 茂夫)
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 4番の仕事だ。日本ハム・野村佑希内野手(20)が9日、沖縄・宜野座で行われた阪神との練習試合に「4番・三塁」で出場。3回に左翼線へ2点二塁打すると、5回には逆方向の右中間へ三塁打を放った。4番で手応えを感じさせる3打数2安打2打点。大きな成長の跡をしっかりと見せ、プロ3年目の躍進を予感させた。

 力強い打球に風格さえ漂っていた。「4番・三塁、野村」。心地よい響きで向かった打席で、20歳の若武者が輝きを放った。

 「1、2打席目はあまりいい内容ではなかったですけど(三塁打は)体が疲れている中でああいう打球が打てるというのは、去年より成長してるんじゃないかと思います」

 手応えを感じたのは5回だ。先頭打者でカウント1―1からの3球目、阪神・小野の143キロ直球を力強く打ち返した。「ちょっと差し込まれたけど、当たりは悪くなかったと思う」。力負けすることなく、打球は右中間を深々と破った。逆方向への強い打球。これこそ、野村の持ち味でもある。今キャンプ初の対外試合で、しっかり結果を出した。

 差し込まれても長打にできたのは、昨秋から続けてきた振り込みの成果だ。ただ振るだけでなく、振れる体力を付けてきた。でも、野村は現状に満足などしない。「おいおいパワーが付いて、技術が上がってくる中で、ああいうのがホームランになってくれればいいと思う」。目指す打撃像にはまだ届いていないと思っている。

 3回無死一、三塁からは左翼線二塁打。132キロフォークに体勢がわずかに崩れた。内容的には納得できなくても「走者を還す」という4番の仕事を遂行。「打球の方向とか、ジェイ(野村)のいい部分が出た。本当に前に進んでいる感じだった」。栗山監督も高く評価した。

 野村は言う。「1軍の主力として全試合出るくらいの気持ちでやりたい」。4番で放った長打2本は、その言葉の実現をたっぷり予感させていた。(秋村 誠人)

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2021年2月10日のニュース