阪神・矢野監督 「情けない試合をしてしまった」 ボーアは東京Dでいまだ無安打

[ 2020年8月20日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0‐8巨人 ( 2020年8月19日    東京ドーム )

<巨・神>ベンチで厳しい表情の矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神は19日の巨人戦に0―8で敗れて2試合連続零敗となり4位に後退した。4番の大山悠輔内野手(25)と5番のジャスティン・ボーア内野手(32)がともに得点機で凡退した。4安打に終わった打線の不振は深刻で2試合続けて三塁を踏めず16日の広島戦の2回から続く連続無得点は今季ワーストを更新する「27」。首位・巨人とゲーム差も今季最大7・5となった。

 打てず守れずの惨敗に矢野監督は試合後、「情けない試合をしてしまった…」とファンにわびた。東京ドームでは18年8月以来となる2戦連続の零敗。開幕から敵地では5戦5敗で完全に「鬼門」と化した。

 「あまりにも無抵抗で監督としてファンの皆さんに申し訳ない。打線が何もできなかったというのは一番大きな原因かな」

 敗因が「打てない打線」なのは明らかだった。18日はわずか3安打でこの日は4安打。そんな中でも、前夜と違い3イニングで得点圏に走者を置いた。まずは初回。1死から上本の二塁打、続くサンズが四球を選んで一、二塁としたが、18打席ノーヒットの大山がフルカウントから外角高めのスライダーを打ち損じ二ゴロ併殺で先制機を逃した。

 「(打線全体も)紙一重とは思わないけどね。誰かが目立った活躍をしてというよりは全員で戦っていくのが、うちの野球」

 若き4番だけを責めることはできない。スコアボードに並ぶ「0」が象徴するように打線全体が低迷。4回は1死から大山が20打席ぶり安打となる二塁打で好機を演出したが、ボーアが1ボールから見逃せばボール球の高めスライダーを引っかけて平凡な一ゴロに終わった。この日も4打数無安打で東京ドームでは5試合19打数無安打。狭い球場で本塁打どころか安打を放つこともできない。8回2死二塁ではサンズも遊ゴロに終わった。

 「(16日の)広島の最初に点取ってから取ってないかな。打線がずっとこういう状態」

 現状打破を模索する指揮官も嘆くしかなかった。先発のメルセデスが左肘を痛めて2回で降板。序盤から継投を余儀なくされた相手の不運につけ込むことすらできず、結果的に7投手に封じられた。気が付けば2試合連続で三塁を踏めず、16日広島戦の2回から続く連続無得点は27イニングに。東京ドームでも6月21日の初回に奪った1点を最後に26イニング無得点が続く。

 試合後にはコーチ主体の全体ミーティングが実施された。首位とは今季最大の7・5ゲーム差に広がったが、矢野監督は「しっぽをまいて帰るわけにはいかない」と最後に言った。数々の激闘を繰り広げてきた「伝統の一戦」で虎の意地がみたい。(山本 浩之)

 《東京Dで1試合平均0・8得点》阪神は今季初の2試合連続零敗。昨季6月30日中日戦0―1、7月2日DeNA0―4以来。東京ドームの巨人戦では18年8月24日0―2、25日0―6以来2年ぶり。今季東京ドームでは開幕から5戦全敗。合計4得点で1試合平均0・8得点は、目下2勝2敗の甲子園の巨人戦、合計16得点=平均4得点のわずか5分の1しかない。過去4年の対戦では甲子園での平均得点を上回っており、比較的得点しやすいイメージの敵地だが、思わぬ拙攻に苦しんでいる。

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