広島 堂林だ!広輔だ! 不振の2人が競演弾 堂林は1日で打率3割復帰

[ 2020年8月20日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2-2DeNA ( 2020年8月19日    マツダ )

<広・D(10)>6回1死、堂林は右越えにソロ本塁打を放つ (撮影・奥 調)
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 広島は19日のDeNA戦で、0―2の6回に堂林翔太内野手(29)、田中広輔内野手(31)のソロ2発で同点に追いつき、今季6度目の引き分けに持ち込んだ。5位・ヤクルトとは1・5ゲーム差。連敗脱出とはいかなかったが、不振の2人が示した復調気配を逆襲のきっかけとしたい。 

 引き分けに持ち込んだソロ2発が、チーム浮上への道筋を照らしていた。0―2の6回だった。堂林は、1死無走者でフルカウントからの浜口の内角直球を右方向に打ち返した。詰まりながらも高く舞い上がった打球は、右翼ポール際に着弾。8月5日のヤクルト戦以来となる9号ソロとなった。「変化球をケアしていた中で、いい方向に打てた」。この一発で、6安打に抑えられていた先発・浜口を降板させた。

 反撃気配が田中広の背中を押す。2死無走者から2番手・国吉の154キロ直球をはじき返すと、弾丸ライナーとなって右中間席まで届いた。「しっかりと自分のスイングで仕留めることができた」。打率・226と低迷する中、6試合、21打席ぶりの安打は、同点の4号ソロとなった。

 不振に悩む2人だった。大阪遠征を終え、休日を挟んで迎えた18日の試合前練習。首脳陣が真っ先に着手したのが、堂林と田中広の打撃修正だった。迎打撃コーチは、堂林が構えたときの前傾姿勢を正した。朝山打撃コーチは、田中広のマシン打撃に付き添いながら助言した。

 2人には、指導をすぐさま体現できる経験がある。堂林は18日に自身18打席ぶりの安打となる2点適時打を決めた。この日、2回1死で浜口から放った右中間への二塁打を「最近にはない感覚」と振り返ったように復調気配をつかんでいる。5打数2安打で打率・302と上昇させ、前日に3割台から陥落していた中、わずか1日で大台に戻した。

 「最初の安打も右中間。ひと振りで捉えられて、いい安打だったと思う」

 佐々岡監督は、「(堂林は)これでいい感じになってくれればいい。殻を打ち破れるかどうか。苦しんでいるが、ここが大事」と期待する。不振でも関係なく起用され続けてきた2人である。逆襲に欠かせないのは、言うまでもない。 (河合 洋介)

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