履正社・関本 4番降格で奮起の3安打2打点「戻るためには打つしかない」 9日勝って大阪桐蔭と再戦だ!

[ 2020年8月8日 05:30 ]

大阪大会5回戦   履正社7-1関大第一 ( 2020年8月7日    くらスタ堺 )

<大阪大会 履正社・関大一> 初回2死、一、三塁、適時二塁打を放ち、ガッツポーズする履正社・関本 (撮影・平嶋 理子)                                                        
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 都道府県高野連が開催する独自代替大会は7日、大阪、兵庫など9大会60試合が行われた。大阪では甲子園交流試合に出場する大阪桐蔭と履正社がそろって快勝。この日、準々決勝以降の抽選が行われ、ともにあと1勝すれば、今大会最終戦となる準決勝で対戦することが決まった。

 新チーム後、公式戦で初めて4番を外され、履正社の関本勇輔捕手(3年)のプライドが傷ついた。「4番にこだわりがあった。悔しかった。戻るためには打つしかない」。崖っぷちの心境で臨んだ5回戦の関大第一戦は、5番で3打数3安打2打点。7回コールド勝ちに貢献した。

 雪辱に燃える一方、頭は冷静だった。「引っ張ると調子が悪い時に戻ってしまう」と右方向を意識。1点を追う初回2死一、二塁は、左腕のスライダーを右中間へ同点二塁打。3回は直球を右前へきれいに運んだ。気持ちが楽になった5回は、1死二塁から左翼線へ適時二塁打を放った。

 ここまで3戦2安打。コロナ禍による実戦不足、ドラフト候補の注目、父が元プロ野球選手という重圧が重なって、高校通算16本塁打は低迷した。不振脱却へ、自宅でひたすらバットを振った。「不安になったら振りました。1回寝ても、不安になったらまた振って」。重いバットと軽いバットを交互に振り、イメージを高めた。遅い時は、気付けば午後11時半を回っていた。

 抽選の結果、勝ち進めば大阪桐蔭と準決勝で当たることが決まった。悪天の影響で決勝が中止になっても、何かに導かれるように、両雄が激突する道筋が見えてきた。ファンだけでなく、昨秋敗れた履正社にとっても願ってもない組み合わせ。主将の関本は「ずっと倒したいと思ってきた。気持ちを前に出す戦いになる」と力を込める。2度も負けられない。 (倉世古 洋平)

 ▼元阪神・関本賢太郎氏(スタンドの父兄席で観戦)自宅で素振りは見るけど、悪いところはなかった。焦りは誰だってある。葛藤と戦いながら、結果を出すのは大変なこと。それを打ち破れて良かった。

 《池田が14打席連続出塁》履正社の1番・池田が2打数2安打2四球で、3回戦の四條畷戦から驚異の14打席連続出塁をマークした。「全く意識していないです。たまたまです。チームのために塁に出ることを考えています」と謙遜しつつも、全国優勝をした昨夏からのレギュラーの力は抜きんでいる。通算12打数9安打で打率.750、2本塁打。出塁率は.833。今後も相手の脅威となる。

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