メッツがベルトラン新監督との関係を解消 事実上の解任 「サイン盗み問題」の当事者

[ 2020年1月17日 10:27 ]

昨年11月のメッツ監督就任会見で笑顔を見せていたカルロス・ベルトラン(AP)
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 大リーグのメッツが16日、昨年11月に就任会見を行ったばかりのカルロス・ベルトラン新監督(42)との関係を両者合意の下で解消。1試合も指揮を執ることなくユニフォームを脱ぐことになった。

 ベルトラン氏はメジャーで通算2586試合に出場して打率・279、435本塁打を記録し、球宴には9回選出されているが、2017年はワールドシリーズを制したアストロズに在籍。ア軍はこのときの「サイン盗み問題」で批判を浴び、大リーグ機構側から職務停止処分が出されたことを受けてすでにAJ・ヒンチ監督(45)とジェフ・ルーノウGM(53)を解雇していたが、調査の段階でベルトラン氏の名前もサイン盗みに加担した“当事者”の中に入っており、事態を重視したメッツが「事実上の解任」という人事に踏み切った。

 このときアストロズのベンチコーチだったレッドソックスのアレックス・コーラ監督(44)も解雇されており、この一件で職務を追われた監督は3人目。1試合も指揮を取らずにチームを去っていくのは、2004年11月にダイヤモンドバックスの新監督に就任しながら、自己破産歴と逮捕歴がその後明らかになったウォーリー・ベックマン(60)以来、15年ぶりとなった。

 ベルトラン氏はサイン盗みをやったことを認めており、代理人を通して謝罪のコメントを公表。AP通信によれば「20年以上もプレーして、いつもチームのリーダーであろうとしたことには誇りを持っている。しかしこの一件では自分は過ちを犯してしまった。ベテラン選手の1人としてやってしまったことを後悔し、事件の重大さを認識して謝罪するべきだった。父として、夫として、チームメートとしてとても申し訳ないと思う。ただ私は野球を愛しているので、いつかここに戻ってきたいと思う」という内容だった。

 メッツは昨季86勝76敗でナ・リーグ東地区の3位。シーズン終了後、2季目を迎えていたミッキー・キャラウェイ監督(44)を解任し、メッツで7シーズン、プレーした経歴のあるベルトラン氏を新監督に迎えていた。

 ベルトラン氏のアストロズ在籍は2004年と2017年の2シーズンのみ。ワールドシリーズを制した2017年は129試合に出場して打率は自己ワーストの・231。ワールドシリーズでアストロズはドジャースを4勝3敗で下して優勝を飾っていた。


 

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