大谷の打撃を本人が分析 13年より18年の方が「打ちそう」

[ 2019年1月2日 15:26 ]

打撃のポイントを連続写真で指さす大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルス・大谷が大谷の打撃を分析――。「激レア」な企画が実現した。スポニチ本紙が用意したのは日本ハム1年目の13年と、昨季の連続写真。投手の視点も併せ持つ24歳は、日米それぞれの新人時代のフォームをどう見たのか。

 机に身を乗り出した大谷は13年の連続写真と見比べた後、昨季の方を指さした。

 「こっち(18年)の方が打ちそうな気がしますよね」

 メジャー1年目は「すり足」に近い新打法が注目されたが、大谷が最大のポイントに挙げたのはそこではない。「一番大事なのは“構え”ですね。(調子が)良い時は投手がモーションに入る前に構えている段階で“もうこれは打てるな”という感じがする」。18年は13年より左脇を空けて構えている。構え=(写真右から1)からインパクトまでが勝負だ。

 「一番大事なのが(同1)で、(同2)が次に大事。次が(同3)。(同4)で終わり。(同4)のあたりまでで、バッティング自体は終わっていますね。あとはスイングするか、止めるかくらい。(4)から軌道を変えるのは不可能なので。軌道の修正はしたりしますけど」。左脇を空けるフライングエルボーはテークバックでぶれることなく、最後に左手でバットを強く押し込むことができる。日本ハム3年目の15年に本格的に取り入れ、年々打球に力強さも増している。

 22本塁打はメジャー1年目の日本選手最多記録。その数以上に注目されたのが、規格外の打球飛距離だった。「飛ばすポイントは(同3)と(同4)の間くらいですかね」。意識しているのは打席の中で「なるべく動かずに、なおかつ大きな力を発揮する」こと。打席での動作を最小限に抑えることで体のブレが少なくなり、確実性が上がる。「バントは典型。最初から構えて、バットに当たる確率もヒッティングより高い。バントでホームランにできるなら一番、確率が高い」。いかに動きを小さくするかを追求し「フライングエルボー」と「すり足」が生まれた。

 ただ、こうも言った。「飛距離は(日本ハム時代より)伸びました。周りが飛ばすので“もっと飛ばしたい”という気持ちで振るのも大きい」。高いレベルでもまれ、自然と大谷のスイングパワーは上がった。

 「理想は野球を知らない人でも、いいな、きれいだな、格好いいな、なんか打ちそうだなと思うのがベストかと思います」。19年版のイメージも、少しずつ膨らませているに違いない。

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