西武、内海獲得 辻監督「若手にプラス」通算22勝の交流戦好成績も要因

[ 2018年12月21日 05:30 ]

契約更改を終え会見する内海(撮影・沢田 明徳)
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 西武は20日、フリーエージェント(FA)権を行使して巨人に移籍した炭谷銀仁朗捕手(31)の人的補償として、内海哲也投手(36)を獲得したと発表した。ポスティングシステムを利用してメジャー移籍が決定的な菊池雄星投手(27)の穴を埋める通算133勝を誇る左腕の獲得。21日に入団会見が行われる。

 カートいっぱいの荷物に、大きなお土産が加わった。5泊7日のハワイへの優勝旅行を終えて、この日午後、成田空港に到着した辻監督は、内海獲得の理由を説明した。

 「決め手はいっぱいあった。即戦力。すべてにおいて、できるピッチャー。経験も十分。性格も見るかぎり明るい。若手にもプラスになるし、左投手というところでもある」

 エースの菊池がポスティングシステムを利用してメジャー移籍は決定的。将来性のある若手よりも、即戦力投手がほしかった。今月7日に巨人から届いた名簿。願ってもないビッグネームがプロテクトから漏れていた。通算133勝、最多勝2度に優勝経験6度を誇る巨人のエースとして君臨した左腕だった。優勝旅行出発前日で新入団発表が行われた13日に、指揮官は渡辺久信SDと「内海で進めていきましょう」と確認。内海は海外FA権を保持しており、早ければ来オフにも行使可能だが、辻監督は「そのあたりの契約は会社で判断してこうなった」と説明した。

 先発左腕で計算できるのは自身初の2桁11勝を挙げた榎田のみ。辻監督は「パ・リーグは振ってくるバッターが多いのに対して、コントロールで、技術で、かわすことができる。交流戦も結果を残しているからね」と期待した。交流戦で通算22勝、防御率2・81の好成績も要因となった。

 内海はこの日、午前中に都内にある巨人の球団事務所を訪れ、正式に通達を受けた。関係者によると、目に涙をためる場面もあったが、球団へ感謝の思いを伝えたという。原監督ともその場で電話で話をした。巨人一筋15年。エースとして君臨した内海は巨人を通じ「ジャイアンツで培ったすべてを生かし、新しいチームでも気持ちを新たに頑張ります。日本シリーズで対戦するのを夢みて一試合ずつ投げていきたい」とコメントした。

 今季はリーグ最低のチーム防御率4・24だった投手陣強化へ、そしてリーグ2連覇へ、補償という枠を超えた、ビッグな補強となった。 (春川 英樹)

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