阪神・藤浪1億割れも前向き 右肩上がりのシーズン「感覚も良かった」

[ 2018年12月12日 05:30 ]

契約更改を終え、会見する藤浪(撮影・成瀬 徹)      
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 阪神・藤浪が契約更改に臨み、3600万円ダウンの8400万円でサインした。4年ぶりに1億円の大台を割り込んだものの、来季に向けた口調は暗くはなかった。

 「援護をもらったりする試合が多かったので、本来の自分のピッチングが完璧にできているわけではない。調整の中でつかんだモノはありますし、そこそこ感覚も良かったので。その感覚で、次のシーズンを迎えられたらと思います」

 完全復活を期した今季も1、2軍を行き来するなど5勝止まり。決して満足いく1年ではなかったが、9月以降4戦3勝をマークした。9月29日の中日戦では2年ぶり完封勝利。右肩上がりのままシーズンを終え、前向きな気持ちで7年目へと向かう。

 「この年齢でこれだけ良い事も悪い事も経験することはなかなかない。そういう意味で、この経験をプラスにしていきたい。一皮むけて、すごく勝っている時の自分より、今の自分の方が好きです」

 ここ3年間は2桁勝利を逃したが、濃密過ぎる経験を重ねた。自らを「俯瞰的に」見られるようになったのは、その恩恵。視界が広がり、視点を多く持つことは、本領発揮へプラスに働くはずだ。

 矢野監督からは、甲子園で躍動した高校時代を引き合いに出されて「ああいう顔で投げたらいいんちゃうか」と声をかけられているという。背中を押してくれる指揮官の期待にも応えたい。

 「ここ数年、あまり戦力になれていないので、来シーズン以降、しっかりチームに貢献できるように」。目標は「200イニング」。酸いも甘いも経験したからこそ発揮できる力がある。 (巻木 周平)

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