ソフトB PS史上最多タイ5発突破 今季セパ最多202発打線本領発揮

[ 2018年10月16日 05:30 ]

パ・リーグCSファーストS第3戦   ソフトバンク5―2日本ハム ( 2018年10月15日    ヤフオクD )

<ソ・日>6回無死、トンキンから2打席連発となる左越えにソロを放つデスパイネ(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクが日本ハムを5―2で下し、5年連続のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ進出を決めた。アルフレド・デスパイネ外野手(32)が1―1の4回に中越えに決勝ソロを放つなど1試合2本塁打。チームはポストシーズン最多に並ぶ5本塁打で全得点を奪った。17日からパ・リーグ王者の西武と対戦する。

 飛距離は十分。デスパイネは打球の行方を見つめた。3―2の6回。1ボールからの2球目、トンキンの149キロの高め直球を振り抜いた打球は左翼ポール際へ。ファウルゾーンからスライスしてフェアゾーンに戻るような軌道を描いた。最上段へ突き刺さる2打席連発となる3号ソロ。日本ハムのリクエスト要求も判定は覆らず、勝負を決定づけた。

 「最初はファウルだと思っていたので、入って良かったよ。コンパクトにいこうと思っていた」

 4回に決勝となるソロをバックスクリーン左に運んだ。13日の初戦で1号満塁弾を放つなど、CSでは4年連続のアーチをマーク。14日夜に家で膝を打撲したというが、その影響も見せず「2本とも完璧だった」。CSファーストSで3発は史上初の快挙となった。

 デスパイネに負けじと計5本のソロアーチがヤフオクドームにかかった。日本シリーズも含めたポストシーズンで1試合5本塁打は最多タイ記録。しかも、全てがホームランテラス席を越え、スタンドに飛び込んだ。

 今季は両リーグ最多のシーズン202本塁打を放った。驚異の破壊力について、藤本打撃コーチは「ゾーンを上げて、甘い球を積極的にいこうと伝えている」と話した。ただ、個の特長を消すことはない。上林や明石といったローボールヒッターには同様の話はせず試合前の個別ミーティングで狙い球を定める。だから各自が迷いのないスイングを繰り出せる。この日の5発は全て3球目までだった。

 工藤監督は「相手からすればホームランは脅威」と語る。打球角度について、球団のデータ担当者と話し合うなど、長打に対して貪欲な姿勢も各選手に浸透している。

 5年連続でCSファイナルS進出を決め、17日からリーグ2連覇を阻まれた西武へリベンジの戦いが始まる。指揮官は「アウェーで戦わないといけない。強い気持ちを持って戦うことが大事」と気を引き締めたが、デスパイネは「打線は負けられない」と言った。2年連続日本一へ向けて、勢いを持ってぶつかる。 (後藤 実穂)

 ▼ソフトバンク・明石(初回1死から右翼席へ先制ソロ)真っすぐ系が多いと分かっていたので合わせていた。みんな、結構本塁打を打って、気分的にも乗っていけると思う。

 ▼ソフトバンク・松田宣(4回1死から左中間へソロ。ファーストSは前打席まで9打数無安打)強引にいきすぎていた。ファイナルSはまた別もの。まっさらな状態で臨みたい。

 ▼ソフトバンク・中村晃(6回、右越えソロ)思い切っていける雰囲気だった。いい感じで打てたと思う。

 《昨年DeNA以来》ソフトバンクが5本塁打。ポストシーズンでは日本シリーズの63年巨人、CSの07年ロッテ、昨年DeNAに並ぶ1試合最多本塁打になった。

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